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HCIでハイブリッドクラウドのタイムトゥバリューを加速させる3つの方法

スポンサー:NUTANIX

2022年10月03日 | min

あなたの組織が利用しているのは、パブリック、プライベート、またはハイブリッドクラウドのどれでしょうか?ほんの数年前までは、一つしか選ぶものはなかったかもしれません。しかし、最近はそれほど単純ではありません。

かつて専門家は、Amazon、Google、Microsoftのようなパブリッククラウドが、プライベートクラウドとオンプレミス型データセンターを時代遅れなものにするだろうと予想していました。業界の識者は、全てを移行できるスケールの大きさと投資利益率を誇るパブリッククラウドと比べて、他のタイプのインフラストラクチャーを時代遅れに見せ、ほとんど真剣に考慮するに値しない存在となるだろうと考えていました。

ところが、こうした予想はやや行き過ぎていたようです。なぜなら、企業の92%はマルチクラウド戦略を採用しているということが、Flexeraの2021年クラウドの現状レポートによって明らかにされたからです。また、特にエンジニアリング、サイバーセキュリティ、そしてライフサイエンスなど、大規模かつ複雑なデータセットと数学的な計算が日常茶飯事となっている業界において、組織は依然としてミッションクリティカルなワークロードをオンプレミスに抱えているため、事態はさらに複雑化しています。実際、常に100%クラウドベースで運用していた一部の例外的企業を除いて (ただし、こうした企業の数は増加中)、ほとんどのビジネスが利用するソフトウェアとアプリケーションは、クラウド環境への移行やクラウドネイティブな代替案との交換を容易に行うことができません。

また、コストは、組織がパブリッククラウドへのアプリケーション移行から手を引いているもう一つの理由となっています。パブリッククラウドは柔軟性を提供し、迅速な展開を可能にするため、競争優位性の面でメリットがあります。ただし、特に定常状態の予測可能なワークロードの場合は、一般的にオンプレミス型の展開の方が費用効率性が高くなります。

実際のところ、ほぼ全ての組織はオンプレミス、プライベートクラウド、そしてパブリッククラウドのリソースを混合させて運用しており、企業の85%はハイブリッドクラウドが理想的な運用モデルであると考えています。プライベートおよびパブリッククラウド環境をまたいでワークロードを分散させているビジネスは、管理および運用の合理化と簡素化、クラウド全体の最適なリソース利用、そしてハイブリッドクラウド環境に向けたタイムトゥバリューの加速を可能にする方法を探しています。

ハイブリッドクラウドに向けた迅速かつ容易な道のり

ハイパーコンバージドインフラストラクチャー (HCI) は、ソフトウェアによって定義された環境にストレージを抽象化することで、従来のSANベース環境の複雑性を減らす方法として2012年に出現しました。HCIによって、需要に応じてストレージリソースプールをアプリケーションに動的に割り当てることが可能となりました。

しかし、これも昔の話であり、今はクラウドの時代です。パブリッククラウドは使いやすさと弾力性、そしてコスト最適化を可能にする一方で、コストを上昇させてしまう可能性もあります。パブリッククラウドの仮想マシンは十分に活用されていない場合が多く、組織は過剰サブスクリプション、ストレージ階層化、非アクティブなインスタンスに無駄にお金を費やしてしまいがちです。パブリッククラウドのベアメタルサービス上で実行するHCIは、未使用リソースの共有と必要に応じたリソース利用の再開を可能にすることで、この問題を解消します。「ROI君」の生みの親であるSteve Kaplan氏は最近、DataCenter Knowledgeの記事でこの内容について詳しく掘り下げています。

しかし、次世代型ハイパーコンバージドインフラストラクチャーであるHCI 2.0は、リソース最適化だけでなく、プライベートおよびパブリッククラウド双方の能力のバランスを取ることに成功しています。HCI 2.0は、ハイブリッドクラウドへの容易な道のりを提供することで、運用および管理の簡素化によるタイムトゥバリューの加速、事業継続性の確保、そしてイノベーションの開拓を可能にします。以下で詳しく見てみましょう:

 1. 運用および管理の簡素化: プライベートおよびパブリッククラウドからなるマルチクラウドにオンプレミス型リソースが加わることで、管理業務には大変な労力と複雑性、そして高額な費用が伴います。実装中にオートメーション機能がない場合、プラットフォームの構成とワークロードの移行は手作業で行うことになります。多くのチームには、必要なスキルと専門知識がありません。現に、ある調査では、企業の79%にとって、人的リソースおよび専門知識の欠如がクラウドに関する大きな課題となったことが明らかになっています。異なるツールで異なるアーキテクチャーを管理するのは効率的ではなく、クラウド間のデータの流れを整理するのも面倒です。また、プラットフォームをまたいだキャパシティの予測やコストのコントロールも困難です。

全てのクラウドおよびオンプレミスリソースの管理を単一コンソールで管理することで、HCIではクラウドの弾力性に加えてオンプレミスインフラストラクチャーのコントロールとセキュリティを活用して、全てを効率的に一元管理できます。パブリッククラウドインスタンスは、アプリケーションの再構築や、特殊なスキルを持つITスタッフの追加採用を伴わずに有効にすることができます。また、仮想マシンもクラウド間で容易に移行できるため、組織は特定プロバイダーのAPIやツールへの依存から脱却できます。

2. 自己修復機能による事業継続性の実現: ビジネスクリティカルなデータへのアクセスは事業継続性にとって不可欠ですが、外部SANストレージまたはネットワークアタッチドストレージデバイスに障害が発生すると仮想マシンがオフラインになってしまいます。HCIであれば、ハードウェアの問題、災害、またはユーザーエラーによるホスト障害の場合でも、データの冗長性によってデータにアクセスできます。HCIでは、クラスタ全体に再構築が分散されるため、従来のSANストレージよりも障害からはるかに早く回復できます。全てのダイレクトアタッチドストレージを抽象化した後に仮想ストレージとして提示し、ホスト全体のデータが複製されます。これで、一つのホストに障害が起きても壊滅的な被害とはなりません。複製データを再構築している間に他のホストからデータを取得でき、仮想マシンは自動的に再起動することでアプリケーションおよび事業継続性を維持できます。

3. イノベーションの開拓: HCIでは、ハードウェアコストの低減、管理の簡素化および一元化、日常保守の自動化、サービスの動的および戦略的拡張が可能となるため、ITチームは膨大な時間と費用をイノベーションに割り当てられるようになります。開発努力の支援にストレージ、コンピュート、ネットワークなどのITリソースが必要な場合でも、迅速かつ容易にスケールアウトして、こうしたニーズに対応できます。必要に応じてキャパシティの追加とパフォーマンスの増大を行うと共に、優先事項の変化や新たなイニシアティブの発生に応じた迅速かつ容易な縮小が可能です。

Nutanixによる調査では、IT意思決定者の87%がハイブリッドクラウドはビジネスにプラスの影響を及ぼしたと考えていることが明らかになっています。しかし、ハイブリッドクラウドの真価を発揮できているケースはほとんどありません。これは、展開と管理、限定的なリソース、または特殊なスキルの欠如で苦労しているからです。HCIであれば、こうした障壁がすべてなくなるほか、ハイブリッドクラウドの全面的な機能を発揮できます。

すぐにデータセンターがなくなることは考えにくく、クラウドに関して言うならばハイブリッド型モデルが定着することでしょう。今後、HCIを導入する組織は、より少ない労力、リスク、およびコストの下、ハイブリッドクラウド環境から最大限の価値を素早く引き出せるようになります。

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パブリッククラウドの仮想マシンは十分に活用されていない場合が多く、組織は過剰サブスクリプション、ストレージ階層化、非アクティブなインスタンスに無駄にお金を費やしてしまいがちです。