お客様

TIS,、ワークスタイル変革を目指してNutanixでVDIを構築。導入コスト40%削減、残業月平均5時間減、営業の訪問件数1.5倍を実現。

 社内実績を生かして、数千台規模の仮想デスクトップ外販の実績を上げています。

企業

 社内実績を生かして、数千台規模の仮想デスクトップ外販の実績を上げています。 

業界

 社内実績を生かして、数千台規模の仮想デスクトップ外販の実績を上げています。

ビジネスニーズ

大手SI事業者TISでは、案件ごとにプロジェクトチームを構成するため、頻繁な配置換えが発生する。大がかりな引っ越しや異動も多い。このため、同社では軽いフットワークを求めて、早くからVDIを導入してきた。2013年にも大規模な異動が発生したことから、お客様にも提案できる本格的なVDIの検討を開始。合わせて、同社ではこれを機会にホワイトカラーの生産性を拡大する「ワークスタイルの変革」に挑戦した。社内の成功事例を外販に結びつける戦略に取り組んだ。

ソリューション

Nutanix NX-3050シリーズ 

導入メリット 

  • わずか2カ月の短納期、導入コスト40%削減
  • ワークスタイル変革により、残業時間削減、商談件数の増加
  • 安定運用、パフォーマンス、拡張性を確保
  • インフラの運用から解放されアプリケーション開発など本業に注力可能に
  • 社内実績をベースに外販数千台に成功

「VDIの検討を開始した理由は大きく2つあります。1つ目は大型の異動によるオフィススペースの確保、2つ目はVDIを本格的に外販するための実績作りです。安定性、コスト、拡張性など、当本部で扱っていくのであればNutanix以外はないと確信しました」

TIS株式会社 プラットフォームサービス本部 プラットフォームサービス事業部 プラットフォームサービス第2部 副部長 黒田訓功 氏

営業活動やオフィスワークの生産性拡大を目指して、ワークスタイル変革に取り組む企業が増えています。仕事をする場所や操作する端末からの解放、残業時間の短縮、訪問件数の拡大などが具体的な目標です。SI大手のTISも、早くから仮想デスクトップ基盤(VDI)を導入して、ワークスタイル変革を推進してきました。2013年10月、設計の容易性、短期導入、低コスト、リソース変更の容易性などから、新たにNutanixの採用を決定しました。この導入効果を高く評価した同社は、二次、三次と、社内およびグループ会社への導入を拡大。こうした実績をベースに社外への拡販を進め、すでに数千台レベルの仮想デスクトップ導入に成功しています。ここでは、主に社内での構築実績を紹介します。

企業概要

TISの創業は1971年4月。日本企業のコンピュータ導入の黎明期であり、同社ではこの時期からシステムインテグレータ(SI事業者)として、業界を牽引してきました。

40年以上にわたりノウハウや技術力を蓄積し、3,000社以上のビジネスパートナーとして数多くのプロジェクトを成功させてきました。グローバル化を背景に中国に加え、シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイなどASEANでも積極的にビジネスを展開。国内トップクラスのデータセンター網を活用したクラウド型のソリューションの拡大でも注目を集めています。

同社では金融、公共、産業などの業種別の営業本部のほか、全業種を対象としたプラットフォームサービス、ビジネスクリエーション、ITソリューションサービスも展開。今回NutanixによるVDIを企画・立案し社内展開したのは「プラットフォームサービス本部」でした。

 導入の背景

「VDIの検討を開始した理由は大きく2つあります。1つ目は大型の異動によるオフィススペースの確保、2つ目はVDIを本格的に外販するための実績作りです」と、プラットフォームサービス第2部副部長 黒田訓功氏は説明します。同社のような大手SI事業者になると、プロジェクトの度に組織変更や異動、移転が発生します。たまたま2013年、お客様企業に常勤していた社員100人ほどが帰任することになりました。本社は都心のビルのため、十分な余裕はありません。急な話でもあり、本社近くにオフィスを借りることも困難でした。

そこで、プラットフォームサービス本部が提案したのがVDIによるワークスタイル変革です。営業担当は社外での商談が多く、社内に特定のスペースを確保する必要はありません。フリーアドレス制にして、オフィススペースを有効活用することで、帰任する社員を受け入れることを提案したのです。モバイル端末を支給することで、報告やメール確認のためだけに帰社する必要はなくなります。

2つ目が同本部の営業戦略。「話題のハイパーコンバージド・インフラに注目しました。これによるVDI販売を当本部で本格化させるために、まず社内で実績を作ることにしたのです」と、プラットフォームサービス第2部主査 茅野博史 氏は解説します。

NUTANIXの選択理由

同社では早くからVDIを取り扱い、すでに多くの販売実績を持っていました。「しかし、既存のVDIの導入には専門的なノウハウと経験が必要でした。構築はもちろん、拡張も困難でした。ハードルの高さが課題となっていました」と、プラットフォームサービス第2部主任 生信克憲 氏は振り返ります。必要となるコンポーネントもサーバ、共有ストレージ、ネットワークなど複数あり、構築には検証のための時間やコストが負担となっていました。その頃、VDIの理想的なソリューションとして登場したのがハイパーコンバージド・インフラでした。その現実解として評価されていたのがNutanixです。「安定性、コスト、拡張性など、当本部で扱っていくのであればNutanix以外はないと確信しました」(黒田氏)。

社員の帰任話が持ち上がったのが2013年4月。検討を開始し、構築に着手したのは7月、稼働は10月からでした。「導入までの期間が短かったこと、対象とする人数が定まらず、後から簡単に追加できることもNutanix採用の理由です」(生信氏)。

拡張の経緯

2013年10月からの稼働で提供された仮想デスクトップは100台、当初はNutanix NX-3450 (4ノード)。役職者や営業担当が利用することになりました。ここで、安定性や信頼性を確認し、翌2014年にはグループ会社TISシステムサービスへの横展開を図っています。「2014年4月稼働開始で、仮想デスクトップ端末を300台提供しています。この時も短期間構築2カ月で構築しました」と黒田氏は話します。この時もTISシステムサービスの急に決まった移転話がきっかでした。TISシステムサービスへのサービス展開は、2013年に本社で導入したNutanix NX-3450(4ノード)を流用し、Nutanix NX-3450(2ノード)を追加して、計6ノードで稼働しています。さらに、3度目の社内導入の機会が訪れます。大阪のシステム開発部門の移転が持ち上がり、プラットフォームサービス本部がNutanixによるVDIを提案します。「2013年の1回目の導入で実績をあげていたので、『ワークスタイル革新』を全面的に押し出して提案。承認を得ることができました」と黒田氏は語ります。

大阪拠点は2015年7月から稼働を開始し、当初は150台、Nutanix NX-3450 (8ノード)構成でした。その後、拡張を続けており、現在400台の稼働を目指しています。こうした一連の導入は、プラットフォームサービス本部がDaaS(Desktop-as-a-Service:仮想デスクトップサービス)の形で、TISのデスクトップの運用サービスである「TISプロフェッショナルサービス」とともに提供しました。TISプロフェッショナルサービスは、同社の長年の運用実績とノウハウを生かした仮想デスクトップ及びクラウドサービス基盤向けの運用サービスで、お客様の要望に合わせたオンデマンドかつ柔軟なサービスを特長とし、お客様の事業を支えます。

導入効果

大阪拠点は東京の営業部門とは違い、開発部門です。「ヘビーユーザーがほとんどですからパフォーマンスが心配でした。しかし、まったく問題なく順調に稼働しています。現場からの不満もまったくありません。この安定稼働は大きなメリットとなります」と、生信氏は強調します。同社では1回目の導入半年後に、効果を測定しています。それによると「定量的に計測できる効果として3つありました。1つ目は顕著な例として導入コストの40%削減。これにはオフィススペースの有効活用も含まれています。2つは残業時間。導入後は平均で月5時間削減されています。3つ目は営業担当の商談件数。これは1.5倍となっています」と、茅野氏は語ります。

「このほかにペーパーレス化があります。会議の際は会議室の端末から自分のデスクトップにログインすることで、資料の印刷や端末の持ち運びが不要になりました」と、生信氏は補足します。「最大の効果は自社実績をベースにVDIの拡販に成功していることです。すでに、数千台規模で受注しています」と黒田氏は強調します。

今後の展開

NutanixによるVDI販売は同社の戦略であり、これからも強化する方針です。「Nutanixをインフラとして活用し構築の時間を大幅に短縮することで、Nutanix上で提供する様々なサービス(デスクトップであったり、サーバ統合など)に注力する事ができ、お客様に満足いただける結果に結びついている」と黒田氏は語ります。

VDIだけではないと茅野氏は訴えます。「2016年、新たなデータセンターを関西で開業予定です。この新しいデータセンターのサービス基盤にもNutanixの導入を検討しています。このデータセンターも含めて、当社ならではの複数のデータセンターを活用したDR(Disaster Recovery)の展開も可能になると期待しています。T I S ならではのサービスもより充実すると思います」( 生信氏)。

TISの競争力強化に、さらにはTISのお客様の成長に貢献するために、Nutanixに大きな期待が寄せられています。