お客様

住友精密工業、 オンプレミス環境と クラウド環境の真の柔軟性

Nutanix Cloud Platform で IT 基盤の運用管理効率と パフォーマンスの向上に成功

導入によるビジネスのメリット

  • IT部門によるインフラの運用管理効率の向上
  • 多様な要望や業界の動向へ対応できる俊敏性・拡張性の実現
  • 直感的に操作できるダッシュボードで工数削減を実現

「経営の観点から、機密性の高いデータを扱うための安定したオンプレミスが必要な一方、災害時の事業継続のためにBCPやディザスターリカバリー(DR) 向けにクラウドも重要です。Nutanix を活用したオンプレミスとクラウドのバランスの良い運用を目指して行きます。」

住友精密工業株式会社 本社・工場 情報システム部 システム基盤グループ長 山東 俊喜 氏

取り組み

航空宇宙機器を手掛ける世界有数の機械メーカー、住友精密工業株式会社。 1961 年の発足以来、独自の設計・製造・開発技術を多彩な分野に活かし、未来社会に貢献しています。 航空機の降着装置・熱制御システムの供給のみならず、新幹線や一般電力向けの熱交換器の効率化・小型化、油圧技術を駆使したポンプや制御システムによる車両やジェットフォイルの低騒音化を実現しています。さらに、用排水処理・製造工程用のオゾン発生装置の供給による地球環境保全、自動車やスマートフォンに搭載する微小電気機械システム (MEMS) の開発とセンサーへの応用などの分野にも進出しています。

事業領域の拡大に伴い、事業部門毎の異なるニーズへの対応が必要となりました。 例えば、 航空機や熱交換器などの設計・開発情報を一元管理することや、設計図面などの機密情報を確実に保護することなどが挙げられます。 また、市場の進化や製品の入れ替わりが激しいため、多様な要望や業界動向への俊敏な対応が求められるビジネスもあります。

住友精密工業では、「ホストコンピューターを中心とした基幹システムの老朽化対策」と、「異なる事業のニーズへ柔軟に対応するためのシステムのオープン化」に取り組んでいます。今回、そのプロジェクトの一環として、情報システム部が中心となり、生産管理や図面管理などに関わる仮想化基盤の刷新を行うことになりました。

ソリューション

刷新対象のシステムは、これまで3 層構成をベースとしており、130 台以上にもおよぶ仮想マシンが稼働していましたが、パフォーマンスやリソース不足のため機能拡張に対応できなくなっていました。 各部署から頻発する様々な要望に個別対応するため、IT 部門の人的リソースにも多大な影響が出ていました。セキュリティ面では、古いバージョンの OS を更新する必要があることや、同社の機密データを厳密に管理するために、オンプレミス型のインフラが不可欠です。

各事業部門にとって、設計を最適化し、時間とコストを節約しながら、品質の高い製品を製造することが重要ですが、それらを支える情報システム部にとって、シンプルかつ容易にシステムを運用できることが必要で、事業部門のニーズに応じて迅速にパフォーマンス強化できることが求められていました。

こうした要件をクリアするソリューションとして住友精密工業が着目したのが、ハイパーコンバージド・インフラストラクチャー (HCI)でした。「検討段階では、3層構成システムの再構築も検討しましたが、HCIなら、構成がシンプルになるため、少数の技術者で十分に運用できます。複数のHCIソリューション検討の結果、運用面に加えて拡張性の高さも評価して、今回Nutanix Cloud Platform の採用を決定しました」と、本社・工場 情報システム部 システム基盤グループ長の山東俊喜氏は述べています。また、兼ねてより住友精密工業のIT環境を支援してきたパートナーのSCSKグループが、同社のIT環境や要望を精緻に分析し、管理工数の軽減や将来の拡充への柔軟な対応について的確な解を提示したことが、Nutanix 採用の後押しとなりました。

導入効果

本社・工場 情報システム部 システム開発グループの西村敦毅氏は、「従来の3層構成をベースとした仮想化環境は、管理面やハードウェア面、拡張性においても、限界を迎えていました。 Nutanix に移行できた事で、 Prismコンソールによる簡単でグラフィカルな管理など、我々IT 部門の負荷を減らすと共に、ユーザー部門の厳しい要求にも柔軟に対応できる環境が構築できています」と評価してくださいました。

また、生産管理システムや図面管理システムなどが稼働する環境を、従来の 3 層構成のシステムからNutanix Cloud Platform へ移行する際、Nutanix が無償で提供するNutanix Move を活用しました。「 Nutanix のサポート部門は、作業中に発生した質問に対して的確に回答してくれたので、限られた移行期間内にスムーズに V2V 移行を完了することができ、非常に助かりました」と西村氏は付け加えます。

今後の展開

「 経営の観点から、機密性の高いデータを扱うための安定したオンプレミスが必要な一方、災害時の事業継続のために BCP やディザスターリカバリー(DR) 向けにクラウドも重要です。現在は、IT 基盤を自社内で運用するとともに、SCSK グループのクラウドサービスであるUSiZE サービスを利用していますが、より柔軟な BCP/DR 環境を検討し、Nutanix を活用したオンプレミスとクラウドの バランスの良い運用を目指して行きます」と、山東氏は、今後の展望を語ってくださいました。