Nutanix は、高品質でサポート可能な製品をお客さまに提供することをめざして日々業務に取り組んでいます。テクノロジーの急速な変化に伴い、新たな製品やインテグレーションの導入、新機能やアップグレードの推進が活性化すると同時に、古い製品の使用を停止する必要性が高まっています。Nutanix では、製品の保守サポート終了(EOSL)および、製品のライフサイクル終了(EOL)ポリシーを定め、このような変化に対応しています。本ポリシーは、製品のリリース、サポートサイクル、ライフサイクルの終了に加えて、Nutanix がサポートするハードウェアプラットフォームのハードウェア互換性についても説明しています。また、製品の EOSL、EOL に関する Nutanix のアプローチについても明らかにしています。ソフトウェアおよび製品サポートサービスの EOL ポリシーは、アクティブなサポート契約(「サポートサービス」)を締結しているお客さまにのみ適用されます。本ポリシーで使用される主要な用語は、Nutanix ライセンスおよびサービス契約または、以下の「ポリシー定義」のセクションで定義されています。
1. ソフトウェアのバージョン番号
ソフトウェアのバージョンは、Nutanix 独自の判断により決定し、「X.Y.Z.n」 の形式で表現されます。
- X:メジャーリリースのバージョン番号
- Y:マイナーリリースのバージョン番号
- Z:メンテナンスリリースのバージョン番号
- n:パッチリリースのバージョン番号
2. ソフトウェア EOSL ポリシー
2.1 AOS
- 概要:Nutanix AOS リリースおよび関連する EOSL ポリシーは、AHV、Foundation、Nutanix Guest Tools(NGT)、Flow Networking Security(FNS)、Nutanix Cluster Check(NCC)など、他のソフトウェア製品にも適用されます。ただし、一部の Nutanix 製品には異なるポリシーが適用されることがあり、その詳細については他のセクションで説明しています。
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、アップグレードのリリース日から 15 か月間、保守の対象となります。
- 15 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2024 年 12 月 11 日に AOS 7.0 をリリースした場合は、AOS 7.0 アップグレードファミリーは 2026 年 3 月 31 日まで保守の対象となり、2026 年 12 月 31 日までトラブルシューティングが提供されます。
2.2 Prism Central(PC)
- 概要:PC のリリースおよび関連する EOSL ポリシーは、Self Service、Microservices Platform(MSP)、Objects Manager、Files Manager、Flow Virtual Networking(FVN)、Flow Networking Security(FNS)、Nutanix Cluster Check(NCC)など、Nutanix の他のソフトウェア製品にも適用されます。ただし、一部の Nutanix 製品には異なるポリシーが適用されることがあり、その詳細については他のセクションで説明しています。
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、アップグレードのリリース日から 15 か月間、保守の対象となります。
- 15 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2024 年 12 月 11 日に PC 2024.3 をリリースした場合は、PC 2024.3 アップグレードファミリーは 2026 年 3 月 31 日まで保守の対象となり、2026 年 12 月 31 日までトラブルシューティングが提供されます。
2.3 Nutanix Files.
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 3 か月間、保守の対象となります。
- 3 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2022 年 9 月 28 日に Files 4.2 をリリースし、2023 年 4 月 24 日に Files 4.3 をリリースした場合は、Files 4.2 アップグレードファミリーは 2023 年 7 月 31 日まで保守の対象となり、2024 年 4 月 30 日までトラブルシューティングが提供されます。
2.4 Nutanix Objects
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 3 か月間、保守の対象となります。
- 3 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2023 年 4 月 11 日に Objects 4.0 をリリースし、2023 年 6 月 26 日に Objects 4.1 をリリースした場合は、Objects 4.0 アップグレードファミリーは 2023 年 9 月 30 日まで保守の対象となり、2024 年 6 月 30 日までトラブルシューティングが提供されます。
2.5 Nutanix Database Service(NDB)
- 保守・トラブルシューティング:
- アップデートが利用可能になると、以前のアップグレードファミリーが保守の対象ではなくなります。
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 12 か月間のみ、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2022 年 1 月 24 日に NDB 2.4 をリリースし、2022 年 10 月 3 日に NDB 2.5 をリリースした場合は、その時点で NDB 2.4 アップグレードファミリーの保守は終了し、トラブルシューティングは、2023 年 10 月 31 日までの提供となります。
2.6 Life Cycle Manager(LCM)
- 保守・トラブルシューティング:
- アップデートが利用可能になると、以前のアップグレードファミリーが保守の対象ではなくなります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
2.7 Nutanix CSI Volume Driver
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 3 か月間、保守の対象となります。
- 3 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2022 年 2 月 16 日に CSI ボリュームドライバー 2.5.1 をリリースし、2022 年 10 月 25 日に CSI ボリュームドライバー 2.6.0 をリリースした場合は、CSI ボリュームドライバー 2.5 アップグレードファミリーの保守期間は 2023 年 1 月 31 日まで継続し、トラブルシューティングは 2023 年 10 月 31 日まで提供されます。
2.8 Nutanix Data Services for Kubernetes (NDK)
- 保守・トラブルシューティング:
- アップデートが利用可能になると、以前のアップグレードファミリーが保守の対象ではなくなります。
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 12 か月間のみ、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
2.9 Nutanix Kubernetes Platform (NKP)
- 保守・トラブルシューティング:
- 現行のアップグレードファミリーおよび過去の 2 つのアップグレードファミリーが保守の対象となります。
- 新しいアップグレードが利用可能になると、それ以前の N-3 アップグレードファミリーの保守は終了し、その後 6 か月間はトラブルシューティングのみ提供されます。
- 例:Nutanix が 2024 年 9 月に NKP 2.14 をリリースした場合は、NKP 2.12 および NKP 2.13 のアップグレードファミリーの保守は、NKP 2.14 のアップグレードファミリーと同様に継続します。その後、Nutanix が 2025 年 1 月に NKP 2.15 をリリースした場合は、NKP 2.12 アップグレードファミリーの保守は終了し、2025 年 7 月 30 日までトラブルシューティングのみ提供されます。
2.10 Nutanix Enterprise AI (NAI)
- 保守・トラブルシューティング:
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 3 か月間、保守の対象となります。
- 3 か月の保守期間が終了した時点で、各アップグレードファミリーは、その後 9 か月間、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
- 例:Nutanix が 2024 年 5 月 21 日に NAI 1.9 をリリースし、2024 年 11 月 11 日に NAI 2.0 をリリースした場合は、NAI 1.9 アップグレードファミリーの保守機関は 2025 年 2 月 28 日まで継続し、トラブルシューティングは 2025 年 11 月 30 日まで提供されます。
2.11 Nutanix Move
- 保守・トラブルシューティング:
- アップグレードが利用可能になると、以前のアップグレードファミリーは、保守対象外となります。
- 各アップグレードファミリーは、次期アップグレードリリースの発表日から 12 か月間のみ、トラブルシューティングの対象となります。
- アップデートが利用可能になると、同一のアップグレードファミリーの以前のアップデートは、保守対象外となります。
3. 予想されるソフトウェアリリースの頻度
3.1 AOS
- 通常、アップグレードは、6~9か月ごとに提供されます。
- 通常、アップデートは、4~6 週毎に利用可能になります。
- さらに、パッチリリースのみが含まれたアップデートは、必要に応じて利用可能になります。
3.2 Prism Central(PC)
- 通常、アップグレードは、6~9か月ごとに提供されます。
- 通常、アップデートは、4~6 週毎に利用可能になります。
- さらに、パッチリリースのみが含まれたアップデートは、必要に応じて利用可能になります。
3.3 Nutanix Files
- 通常、アップグレードは、6~9か月ごとに提供されます。
- 通常、アップデートは、6~8 週毎に利用可能になります。
- さらに、パッチリリースのみが含まれたアップデートは、必要に応じて利用可能になります。
3.4 Nutanix Objects
- 通常、アップグレードは3~6カ月ごとに提供されます。
- 通常、アップデートは、6~8 週毎に利用可能になります。
- さらに、パッチリリースのみが含まれたアップデートは、必要に応じて利用可能になります。
3.5 Nutanix Database Service(NDB)
- 通常、アップグレードは、3~9か月ごとに提供されます。
- アップデートは、必要に応じて利用可能になります。
4. AOS との互換性
4.1 Prism Central(PC)
- 各 Prism Central アップグレードファミリーは、現行および過去の 2 つのアクティブな AOS アップグレードファミリーと互換性があります。
- ソフトウェア製品の互換性および相互運用性については、ソフトウェアの相互運用性(Nutanixサポートポータル)のページをご覧ください。
4.2 Nutanix Database Service(NDB)
- 各 NDB アップグレードファミリーは、現行および過去 2 つの有効な AOS アップグレードファミリーと互換性があります。
- ソフトウェア製品の互換性および相互運用性については、Nutanix サポートポータルのソフトウェアの相互運用性のページをご覧ください。
5. ソフトウェアサポートの概要
| サポートサービスの提供 | 一般提供(GA) | 保守終了(EOM)ソフトウェア | 保守終了(EOSL)ソフトウェア |
|---|---|---|---|
| アップデート、アップグレード | |||
| メンテナンスリリース、セキュリティパッチ、バグ修正 | |||
| 新機能、拡張機能 | |||
| サードパーティの新製品、新バージョンの認定 | |||
| Nutanix の新製品、新バージョンの認定 | |||
| 新しいハードウェアのサポート | |||
| 原因の分析* | |||
| Nutanix サポートラボにおける問題の再現 | |||
| 応答時間 SLA | |||
| サポート契約更新 | |||
| サポートリクエストの作成** | Web、電話 | Web および電話 | |
| 問題の回避策 | |||
| ナレッジベースへのアクセス |
* システムの可用性に影響を与えるインシデントが発生した場合には、お客さまのご要望に応じて Mission Critical 優先度 1 のサポートリクエストに対する根本原因分析を行います。
* * Nutanix は、EOSL に達した製品のサポートを提供していません。ただし、有効な延長サポート契約を締結しているプラットフォームのハードウェアサポート、または EOSL バージョンからサポート対象バージョンへのアップグレードに関連するソフトウェアサポートは例外です。
6. ハードウェア互換性ガイドライン
互換性のあるハードウェアプラットフォーム(「承認済みプラットフォーム」)は、 こちらの Nutanix ハードウェア互換性リストのハードウェア互換性リスト(「HCL」)に記載されています。HCL に記載された承認済みプラットフォームは、当該プラットフォームのバージョンおよびプラットフォームに含まれたコンポーネントのみを対象としています。承認済みプラットフォームに関しては、以下のガイダンスが適用されます。
- Nutanix は、定期的に HCL に対して「認証済みプラットフォーム」となったプラットフォームを追加します。
- プラットフォームが認証済みプラットフォームとなった時点(日付)で、Nutanix は特別に明記がない限り、EOL 以前の該当する認証済みプラットフォームと互換性ある LTS リリースを提供することに同意します(下位互換性を含む)。前文は、お客さまがアップグレードに該当するあらゆる LTS リリースをサポート対象期間中にインストールしたことを前提とします。
- 上記誓約にかかわらず、承認済みプラットフォームが、その後メーカーによりライフサイクル終了(EOL)またはサポート対象外となった場合には、Nutanix は、当該承認済みプラットフォーム向け LTS リリースを提供する義務を負いません。
- Nutanix は、お客さまが、保守サービス契約を締結しているハードウェアプラットフォーム上に Nutanix のソフトウェアをデプロイすることを強く推奨します。
7. 製品ライフサイクルの終了(EOL)
Nutanix は、市場のニーズ、技術革新、あるいは、より優れた技術で製品や機能を置き換える必要性など、さまざまな理由により、特定の製品の提供を終了する場合があります。Nutanix は、製品ライフサイクルの終了(EOL)が、お客さまの Nutanix クラウドプラットフォームのデプロイメントに及ぼす影響を十分に考慮すべきであることを理解しています。Nutanix は、製品や主要機能の EOL について、合理的な事前通知を行い、他の Nutanix 製品や移行計画を含む代替案を提供することをお約束します。製品や機能の EOL に関する具体的なご質問は、Nutanix アカウントエグゼクティブまたは Nutanix チャネルパートナーにお問い合わせください。
ポリシーの定義
ドキュメント:ポータルのドキュメンテーションセクション(https://portal.nutanix.com/page/documents/list?type=software)に記載されている Nutanix 製品に関する、Nutanix が提供する情報を意味します。
ライフサイクル終了(EOL)またはサポートサービス終了(EOSL):製品が適切なサポートを受ける資格を有する最後の日付となります。この日付を過ぎると、アクティブな延長サポート契約がない限り、製品に対する一切のサポートが利用できなくなります。
保守終了(EOM):Nutanix がトラブルシューティングのみを提供するようになる日付です。ハードウェアの保守終了日以降にリリースされたソフトウェアは、AOS を除き、そのハードウェアではサポート対象外となります。AOS については、Nutanix は、ハードウェアの保守終了日以降にリリースされた最初のアップグレードリリースをサポート対象とします。
エラー:ドキュメントに記載された重要な機能を実質的に実行できない、ソフトウェアまたはクラウドサービスの再現可能な障害を意味します。
保守:Nutanix によるリリースの提供を意味します。
メンテナンスリリース:ソフトウェアバージョン番号の「Z」は、メンテナンスリリースとしてのNutanixのソフトウェアリリースを意味します。新しいメンテナンスリリースには一定数のバグ修正を含むため、一般的には新機能が含まれていません。
保守中:Nutanix がエラー用の回避策とバグ修正を伴うアップデートを提供するものの、アップグレードは提供しないことを意味します。
メジャーリリース:ソフトウェアバージョン番号の「X」は、メジャーリリースとしての Nutanix ソフトウェアリリースを示しています。新しいメジャーリリースには、大規模な機能ペイロードおよび複数のバグ修正が含まれています。
マイナーリリース:ソフトウェアバージョン番号の「Y」は、マイナーリリースとしての Nutanixソフトウェアリリースを示しています。新しいマイナーリリースには、僅かな機能ペイロードと多数のバグ修正が含まれています。
混合サポートレベル:同じクラスタ内で、異なるレベルのサポート契約が存在することを意味します。
パッチリリース:ソフトウェアのバージョン番号の「n」は、パッチリリースのバージョン番号を示しています。パッチリリースには、通常、メンテナンスリリースほどの数のセキュリティ修正やバグ修正は含まれていません。Nutanix は、一部のパッチリリースの提供を制限する場合があります。
リリース:一般に利用可能なアップグレードまたはアップデートを意味します。リリースの種類には、メジャーリリース、マイナーリリース、メンテナンスリリース、パッチリリースが含まれます。
リリース日:新しいアップグレードまたはアップデートが一般に提供される日付を意味します。
ソフトウェア:サポートされているリリースを意味します。
サポートサービス:サポートプログラムガイドに記載されている、Nutanix のソフトウェアサポートおよび保守の提供内容を意味します。
トラブルシューティング:Nutanix が提供する回避策(Nutanix サポートポータル内の特定のドキュメントの提示を含む)を意味します。パッチリリースの提供もトラブルシューティングに含まれる場合があります。
アップデート:メンテナンスリリースまたはパッチリリースを意味します。
アップグレード:メジャーリリースまたはマイナーリリースを意味します。
Nutanix サポートポータルにログインして、 互換性と相互運用性のマトリクスをご覧ください。
Nutanix サポートポータルにログインして、 End of Life Support Information をご覧ください。