東急不動産HDわずか6週間で266台の仮想サーバを 「Nutanix Cloud Clusters on AWS」に集約しクラウドコストの大幅増を阻止

クラウドファースト戦略遂行の不安要素を一掃しDXを支えるスケーラブルで高信頼のインフラを獲得

課題

  • VMware Cloud on AWS上で2022年から運用していた仮想化基盤の使用料が2025年の契約更新時に2倍以上に値上がることが判明した
  • コスト増の回避に向けて266台の仮想サーバと大量のデータを新たな仮想化基盤に短期間で移行させる必要があった
  • 仮想化基盤の切り替えに伴うシステム環境の変更を最小限に抑えたかった

導入によるビジネスのメリット 

  • 従来基盤からの仮想サーバ266台と大量データの移行を実質6週間で完遂
  • ビジネス現場への負の影響のない移行を実現
  • 仮想化基盤の使用料を、従来基盤を使い続ける場合の60%に低減

「業務システム基盤の移行先として、2022年からVMware Cloud on AWS上で運用してきた仮想化基盤の使用料が突如値上がりし、それによる大幅なコスト増を回避すべく、従来基盤で運用していた266台の仮想サーバと大量のデータを新たな基盤に数カ月で移行させなければなりませんでした。そのような移行は無理でないかとの見方もありましたが、Nutanix Cloud Clusters on AWSを新たな仮想化基盤として選んだことで、基盤の変更による業務、システムへの負の影響がないかたちで、実質6週間での仮想サーバ、データの完全移行が実現できました」

背景&課題

日本屈指の総合不動産会社として、都市開発、不動産流通、分譲住宅、ホテルなどの事業を多角的に展開する東急不動産ホールディングス。同社ではデジタルトランスフォーメーション(DX)を重要戦略の1つに位置づけ、2030年度にデジタル投資を1,000億円にするとの目標を掲げています。そのDXを支える施策の1つとして力を注いできたのが、業務システム基盤のクラウド化です。そのねらいについて、東急不動産ホールディングス グループDX推進部 ITインフラ企画グループ グループリーダーの愛川 洋一氏は「基盤のクラウド化で我々が目指してきたのは、システムの立ち上げや拡張のスピードをアップさせることです。それと併せてグループ各社の業務に支障をきたさぬよう、クラウド上のインフラには高い可用性も求めてきました」と明かします。

こうした考え方のもと、同社は2022年、グループ各社の業務システムの移行先としてAWS(Amazon Web Services)と旧VMware社のVMware Cloud on AWS (以下、VMC)を基盤として選び、3年契約のもとAWS上で運用していました。愛川氏は「これらの環境に、東急不動産本体を含むグループ各社の業務システムをすべて集約する計画でした。この計画のもと2年半をかけてオンプレミス仮想サーバ632台の移行を推し進め、2024年末時点で266台の仮想サーバをVMC上で運用するに至っていました」と振り返ります。

この取り組みを進めるさなか、同社にとって衝撃的な出来事が起きます。それは、2023年末に旧VMware社が他社に買収され、VMCの使用料が跳ね上がったことです。愛川氏は「VMCの料金改定により、2025年における契約更新後の使用料が、2022年契約時の2倍以上に跳ね上がることが明らかになりました。このようなコスト増は受け入れがたく、また、VMC自体の将来も不透明でした。そこで基盤の切り替えを決断し、新たな基盤へのサーバ移行を急いだのです」と明かします。

ソリューション

同社の選んだ新たな基盤は「Nutanix Cloud Clusters™(以下、NC2) on AWS」です。本製品を採用した理由について、愛川氏はこう説明します。

「我々は、可能な限り業務システムの環境を変えずにサーバ移行を短期間で実現したいと考えました。その点でNC2 on AWSでは、Flow Virtual Networking™を使ったL2延伸*によってVMCやオンプレミス環境でのIPアドレスを保持したままサーバを移行させられる利点がありました。しかも、NC2の採用には、L2延伸した経路を介さず直接AWSのバックボーンにデータ移行のトラフィックが流せるという魅力もありました。VMCで運用していた業務データは15テラバイト(TB)に及んでいましたが、AWSのバックボーンを使えば、そうした大量のデータ移行を短期間に、かつ、グループ各社の現場業務に影響を与えることなく行えると判断しました」

NC2の実績やNutanix 社の支援も採用を後押ししました。

「NC2には我々のケースと同じようなNC2、VMC、オンプレミスの3拠点でL2延伸してサーバ移行を成功させた実績があり『この製品なら短期移行が実現できる』との確信が持てました。また、NC2の採用を巡っては、グループ各社のIT担当者から『過去に2年半も要したサーバ移行が数カ月で終えられるはずがない』との反発も強く受けたのですが、粘り強く説得して、最終的には協力してくれました。Nutanix社が技術的な裏付け取ってくれたおかげです」(愛川氏)

* L2延伸:リモートにあるネットワークを広域回線によって統合し、単一のLAN(L2ネットワーク)として扱えるようにする技術

導入効果

同社では2025年2月にNC2のPoC(概念検証)を始動させ、同年5月下旬からNC2本番環境の構築をスタート。7月に仮想サーバ266台とデータの移行を終え、本番運用へと至っています。

愛川氏は「Nutanix 社の技術支援のもとPoCを通じて移行時の問題点を洗い出して解決を図りました。結果として、移行の実務は淀みなく進み、実質6週間しかかかりませんでした」とし、「その間、グループ各社の現場業務に負の影響が出ることもなく、現場では業務システム基盤が新しくなったことに気づいていないはずです」と続けます。

この速やかな移行により、同社は業務システム基盤の使用料が大きく膨らむ危機を回避することに成功しています。

「NC2への切り替えによって、VMCを継続して使用した場合の約60%にランニングコストが抑えられました。基盤の可用性、拡張性も高い水準で確保され、本番運用開始からトラブルは起きていません。また、従来のVMCで使えていた機能はNC2でもすべて使えますので移行による運用管理業務への影響もなく助かっています」(愛川氏)

今後の展望

同社では今後も、業務システム基盤のNC2への移行を進めていく計画です。また、NC2のDR機能を使ったBCP対策の強化をはじめ、クラウドリソースの使用状況を収集し、今後のNutanix環境のサイジングに利用できるクラウド管理ツール「Nutanix Cloud Manager™」などを使用して、クラウドリソースの最適化やコスト効率の改善にも取り組む計画です。

こうした計画を踏まえつつ、愛川氏は今後について次のような展望を示しています。

「NC2により、DXにおける“守り”の部分である強固で安定したインフラが整備され、クラウド支出を最適化する有効な手段も手にできました。それをテコにしながら、AI活用など、“攻め”の取り組みを後押していきたいと考えます。その際には、ハイブリッドやマルチクラウド環境で動作し、リソースの管理が行えるNC2の柔軟性がさらに生きてくると期待しています」

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