ビジネスコンサルティング、システムインテグレーション、データセンター、運用アウトソーシングまでフルサポート。
システムインテグレーション
高性能な開発環境の実現、ユーザー(開発) 部門によるスピーディな環境の整備と変更。
Nutanix NX-9060シリーズ
DCリソース削減とインフラ保守運用省力化によるTCO削減をはじめ、導入当日から利用できる容易な運用環境の実現、オールフラッシュによるハイパフォーマンス、アップモビリティーファブリック機能によるVMware vSphere、Microsoft Azureとの連携、ハイパーバイザーに依存しない柔軟な環境、AHVを活用することで開発部門に運用を移譲できてしまうほどの取り回しのよさなど多岐にわたる。
関西電力グループの総合情報サービス企業である関電システムソリューションズ。グループ各社のITニーズに応えるとともに、一般企業、各種団体、地方自治体などの経営・業務改革を支援しています。
同社の特長はITのみならず経営レベルからコンサルティングができること。「SI事業者は通常ITコンサルティングだけを提供しますが、当社では経営のコンサルティングから、情報化戦略の立案、情報通信システムの計画・設計・構築・保守・運用管理、さらにはデータセンター、設備管理から運用のアウトソーシングまで、フルサポートでソリューションを提供しています」と、ITサービス事業本部 ITサービス第2部長 大原正雄氏は語っています。
同社では、親会社である関西電力や関電グループ各社に提供してきた知見・ノウハウを元に外販を積極的に進めており、その1つに小売電気事業者が必要とする顧客情報管理システム(CIS)「NISHIKI/電力CIS」があります。これは2016年4月からの電力小売全面自由化に向けて新たに構築したパッケージで、新規に電気事業に参入する小売電気事業者を支援するサービスです。電力系SIerで類似するパッケージを展開している例は他にはありません。
「NISHIKI」には2つの業務機能が搭載されています。まずは強力な料金計算エンジン。料金計算に関する様々な要素をパーツ化し、このパーツを組み合わせることで、季節や曜日、時間帯などによって料金が変わるきめ細かな料金メニューにも対応可能です。さらに料金計算に関連するさまざまな業務機能も併せて提供します。そして、顧客の電気利用に関する契約情報と小売電気事業者間での異動処理とを管理する顧客管理機能も備えています。顧客が、ある小売電気事業者から別の事業者へ乗り換えるなどの際、「NISHIKI」と電力広域的運営推進機関が提供するシステムとの間で情報の連携が行われ、異動処理などを容易に実施することができます。
「電力の小売自由化はチャンスととらえています。当社がこれまで培ってきた業務ノウハウを武器にして、ビジネスを拡大していきます」と、「NISHIKI」の開発を担当したエネルギービジネス事業本部 エネルギービジネス統括部 電力CISプロジェクトチーム プロジェクトマネジャー 川向一行氏は強調します。
2016年4月1日の電力の小売全面自由化のスタートに合わせて「NISHIKI」の開発を進めていた2015年、開発部門から開発環境とその運用に対して様々な要求がありました。「システム開発のための環境やテスト環境をそれぞれ複数運用したい、性能試験環境ではCPU数やメモリの割り当てを手早くプロビジョニングさせたいなど、大規模システムの開発環境ともなると運用の重要度と柔軟さは増します。こうした要求事項を満たすために、ハイパフォーマンスで運用性の優れた開発基盤の構築を検討しました」と大原氏は振り返ります。
同社では2015年8月ごろから開発基盤の新規構築の検討を開始。アーキテクチャーとしては、ハイパーコンバージド、コンバージド、階層型(従来構成)の3タイプを対象にしました。階層型は実績があるものの、基盤構築に時間がかかり、運用は煩雑です。コンバージドはコンパチビリティが保障されており、基盤構築期間を短期化ができますが、アーキテクチャーは階層型と同じであり構築後の柔軟性に難があります。また、ディスクのI/Oスピードを重視して、階層型とコンバージドをオールフラッシュにするとコストが嵩むだけでなく、SAN障害のリスクが懸念されます。これに対して、Nutanixのハイパーコンバージドソリューションであれば、構築期間を短縮できるうえに、構築後の変更も極めて容易であり、I/Oボトルネックの解消と対障害性の高さも期待できます。さらに、オールフラッシュモデルを採用することでIOPSの劇的な向上も見込めます。
「Nutanixは以前から興味を持っていましたので、まずどのような環境で利用できるか考えていました」と、ITサービス事業本部 ITサービス第2部 DCサービスグループ リーダー 江藤毅志氏が説明します。「NutanixのオールフラッシュモデルNX-9060シリーズ(4ノード)+AHV」と「階層型+オールフラッシュ+有償ハイパーバイザー」という組み合わせパターンで比較検証。様々な観点から比較を進めた結果、Nutanixの飛躍的な有用性を確認。10月には導入を決定、納品は同年12月でした。
「運用保守効率が高くハイパフォーマンスな開発プラットフォームを短納期で構築するため、日本初のオールフラッシュモデルNX-9060とAHVを採用しました。弊社では初のハイパーコンバージドシステムかつオールフラッシュモデルの採用ということで、挑戦ではありましたが、検証を重ね不安はまったくありません。期待通りのハイパフォーマンスで安定稼働しており、自信をもって皆さまにお勧めできます。」
Nutanix導入の主な効果は、以下の3点に集約することができます。
「当社では、2015年7月から、Microsoft Azureをプラットフォームとしてハイブリッドクラウドサービスの提供を開始しました。当社の最新鋭都市型データセンターのクラウドサービス(CIERTO/Virtual Hosting)環境とMicrosoft Azureパブリッククラウドとのハイブリッド連携プラットフォームに関して、Microsoft Azureと親和性が高く短期間で構築できるNutanixの活用を検討しています。今後のMicrosoft Azure Stack on Nutanix、異なるハイパーバイザー間やオンプレミス/パブリック間のオンラインvMotion、相互リカバリによるDR対応にも期待しています」と、大原氏はNutanixへの期待を語ります。
また、今回の「NISHIKI」開発基盤での運用実績・ノウハウをベースに、現在運用中の商用クラウド基盤のNutanixへのリプレースを検討するなど、Nutanixは関電システムソリューションズの自社クラウド基盤への展開も期待されています。
「NISHIKI/電力CIS」は電力小売自由化におけるユニークなビジネスとなり、多方面から注目されています。そのビジネス拡大をNutanixが支えています。
Nutanixは、ITインフラストラクチャーをその存在さえ意識させない「インビジブル」なものに変革することで、企業のIT部門が、ビジネスに直結したアプリケーションやサービスの提供に注力できるようにします。Nutanixのエンタープライズ向けクラウドプラットフォームは、オンプレミスのインフラストラクチャーの特性である優れた予測性能やセキュリティそして管理機能とともに、パブリッククラウドが持つ俊敏性と経済性そしてシンプルな運用性能を提供します。Nutanixのソリューションは、Webスケール技術とコンシューマーグレードなデザインによって、サーバー、仮想化機能、そしてストレージを、耐障害性能に優れたソフトウェア・デファインドなソリューションとして統合することで、あらゆるアプリケーションをどのような規模でも稼動させることができます。