AI・生成 AI の活用が急速に進む中、企業は構造化データや非構造化データを含む膨大かつ多様なデータを効率的に管理・活用する必要に迫られている。かつてのリレーショナルデータベース(RDB)では対応が難しいベクトルデータや JSON 形式の扱いなど、DB 側にはより柔軟な対応や機能が求められている中、AI 基盤として最適な DBMS を実現するためのソリューションとして Nunitax が提供しているのが、「Nutanix Database Services(NDB)」である。
AI・生成 AI の活用の取り組みにおいて、企業は自社が有する膨大なデータを効率的に管理・活用する必要に迫られている。しかし、実際にはこのデータ管理においてさまざまな課題が顕在化している。
1 つはデータのサイロ化だ。企業にはさまざまな業務システムが存在しているが、データの格納先としては、構造化データ用の RDBMS のほかに、非構造化を含むデータレイクなども存在し、異なるフォーマットや分散されたデータストアによって統合が困難となっている状況だ。機械学習や AI などの分析ツール群は、ファイルベースでデータレイクに直接アクセスするケースが多いが、業務データと AI モデルが分断してしまい、AI や生成 AI の業務統合が進まない状況に陥っている。
データが分散していることはさまざまな弊害をもたらす。まず即時性のある意思決定が困難となり、リアルタイム処理が求められるユースケースでも、データの取得から分析までに時間がかかってしまうリスクがある。また、データのみならず ITインフラ運用では業務の属人化が進み、自動化が遅れている企業もある。手作業中心の運用が続き、スキルギャップや自動化ツールの未整備により、運用負荷も増大している状況だ。
このほかにも、旧式の ERP やメインフレームが足かせになり、古いアーキテクチャがクラウド移行や API 活用を妨げているなど、レガシーシステムが残存するがゆえのデータ連携の課題や、データベースの多様化によって統制が難しくセキュリティ・ガバナンスの不備が生じるなどの課題もある。基本的には、システムがサイロ化し、個別最適されていることが根本的な問題だ。
こうした課題の解決には、データベースマネジメントシステム(DBMS)の進化が伴を握る。DBMS はアプリケーションや技術トレンドに追随するように進化しており、現在も AI 基盤としての役割を担うべく大きな転換点を迎えている。大きなポイントは対応データだ。かつての IT システムは、RDBMS で管理する構造化データを扱うことが大半だったが、AI 活用の潮流の中で非構造化データの活用ニーズが高まり、蓄積先も RDBMS だけでなくオブジェクトストレージに、分析手法も BI、OLAP だけでなく生成 AI を活用したものが増えてきた。こうした変化に対応するため、各DBMS ベンダーは、JSON 型やベクトル型といった新しいデータ型を取り込み、生成 AI などの最新技術にも対応したミックスワークロードへの対応を進めている。
AI で扱うデータには、ログ、テキストファイル、画像などの非構造化データが多く含まれ、これを AI などが理解できるようにするには、ベクトルという表現に変更する必要がある。そのため、実際に PostgreSQL や MySQL といった主要 RDB は JSON や時系列データ、さらにはベクトルデータにも対応し始めており、AI モデルの前処理や特徴量管理にも活用可能となっている。
ここで、今 AI 基盤として RDB が注目されている理由を改めて整理しよう。1つ目は、先述のベクトルデータと構造化データを一元的に管理できる点だ。これまでは両者は異なる DB で管理されていたが、RDB 自体にベクトルデータの列を持てるようになり、ベクトル検索と属性データの検索を同一 SQL で実行できる。例えば、過去の契約書から類似する条文を検索し、契約タイプ NDA に絞り込むといった処理も、RDB であれば 1 つの SQL で実装可能だ。
第 2 に、SQL 自体の進化である。AI ではデータの前処理に時間を要しがちだが、RDB であれば SQL だけで柔軟に対応できる。ウィンドウ関数による特徴量生成、JSONを使った半構造化データの取り扱いなどを含めて、さまざまな処理を DB 内で完結することで ETL や Python などに依存せず、軽量な AI パイプラインを構築できる。
最後の 3 つ目が、既存アプリへの AI 機能の組み込みやすさだ。RDB は AI の推論 API との連携も可能になり、既存アプリに AI 機能を組み合わせるハードルが非常に下がっている。顧客データベースにベクトル列を追加し、SQL で問い合わせ履歴から類似事例を抽出して提示するような AI 機能を実現するなど、既存アプリとの連携や拡張がシームレスに行える。
RDB が AI の重要な基盤の 1 つとして進化する中、その活用を最大限にサポートするのが、Nutanix Database Service(NDB)である。NDB は、ハイブリッド・マルチクラウドにまたがって展開された Nutanix プラットフォーム上でデータベースをデプロイする際に使用する次世代 DBaaS 基盤であり、さまざまなメリットをもたらす。
1つが運用効率の向上だ。高速スナップショット、ゼロバイトクローン、REST API による自動化により、プロビジョニング、クローン作成、パッチ適用、リカバリーが簡素化さ れる。可用性構成やバックアップ・リストアを、大規模なデータ容量でも数十分単位で実装できる。
2つ 目 がマルチ DB の 統合管理 だ。Oracle、SQL Server、PostgreSQL、MySQL、MongoDB な ど、 異種 DB を単一の GUI で一元管理でき、API フォーマットの統一により、運用スクリプトや監視ツールの再利用が可能。これにより、複数の DB を管理する運用チームであっても、運用負荷を軽減しながら運用できる。
3つ目が AI 連携の強化だ。ベクトル DB 対応によってMLOps/AIOps との統合が可能であり、AI モデルの運用を既存フローに組み込める。ベクトル列を含むデータベースを任意の時点に復元できるタイムマシン機能を備えているため、モデルの再学習や推論の再現性を確保できる。NDB を主軸に据えることで、AI 運用と DB 運用を分離せずに一体的に管理できるのが強みだ。
そのほかにも NDB では、デプロイした DB 群に対して、構成・インベントリ情報の収集と管理をシェルで簡易化するなどセキュリティや統制確保が行いやすく、また、PostgreSQL 限定ではあるが、TimescaleDB というエクステンションを利用することで、ストリーム処理を組み合わせたリアルタイム性の高いデータ活用も可能だ。
以上のように、AI 時代に、改めて RDBMS が注目を集める中で、NDB の採用は最も現実的かつ効果的な選択肢の 1 つと言えるだろう。
Nutanix Database Services(NDB)はDBMS の構築~運用管理をシンプルにする。
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