DBaaS(サービスとしてのデータベース)とは?

DBaaSの詳細に入る前に必要なのが、データベースに関する説明です。データベースとは、データベース管理システム(DBMS)によって制御された、コンピューターシステム内に保管および整理されたデータコレクションです。データベースは膨大な量のデータを抱えており、複数のユーザーが迅速かつセキュアにデータにアクセス、クエリーを行うことができます。これは、メールリストから従業員情報に至る、あらゆるデータに及びます。 

DBaaS」(サービスとしてのデータベース)という用語は、ユーザーが物理的なハードウェアのセットアップ、ソフトウェアのインストール、またはパフォーマンスの構成を行うことなく、データベースのセットアップ、運用、および拡張を実現できるようにするソフトウェアおよび/またはサービスを指します。サービスプロバイダーがあらゆる管理タスクおよび保守を行うため、ユーザーまたはアプリケーション所有者がやるべきことはデータベースへのアクセスおよびその利用のみとなります。当然、ユーザーの好みおよびサービスプロバイダーの提供内容によって、コントロールレベルは異なります。 

サービスとしてのデータベース(DBaaS)を解説

データベース管理とは? 

データベース管理とはデータをコントロールする専用のシステムです。組織は増大するデータ量に対処するにあたって、アプリケーションパフォーマンスの悪化を避け、コンプライアンスと事業継続性に対する影響を減らすため、データベース管理をしなければならないことに気づきました。 

データベース管理には、組織が飛躍的かつコントロール不能なデータ成長のマイナス影響を減少または予防するために実施できる複数の技術や対策があります。以下は、防御用によく行われるデータベース管理タスクになります:

  • アプリケーションとデータのパフォーマンス監視ならびに必要に応じたその調整
  • ストレージおよびキャパシティ増加要件に備えた計画 
  • 強力なバックアップとディザスタリカバリソリューションの確立
  • データのアーカイブ、パーティショニング、複製、およびマスキング

DBaaSの仕組み 

DBaaSは、データベースに追加して、日常的タスクを合理化できるサービスです。DBaaSは、自動化された1クリックの運用でデータベース管理を簡略化できるため、面倒で時間のかかる管理タスクを排除できます。これはDB管理者がプロジェクトを開始し遅滞なくワークロードを実行できるようにすることで、組織のビジネスパフォーマンスの向上を支援します。

データベースをクラウドに移行した後は、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)展開を追加するオプションがあります。これはインターネットベースの接続を通じて情報を公開・入手できるようにするために必要なプロセスを簡略化できます。ストレージ統合もまた、会社のデータベースをクラウド移行させた場合のメリットとなります。大企業の複数の部門内にあるデータベースは、クラウド内の単一のホステッドデータベース管理システムに統合できます。

DBaaSを利用するべき理由

ほかのサービスベースの製品同様、DBaaSはデータベースインスタンスの展開を容易にすることを目的としています。ビジネス部門がバックエンドデータベースを必要とする別のアプリケーションの立ち上げを希望する場合でも、ストレージ、ネットワーク、およびそのほかのインフラストラクチャーをめぐる不安を抱えずに実行できます。DBaaSの重要な価値基準には、以下が含まれます: 

 

  1. マネージドデータベースサービス
  2. アプリケーションチーム向けの高い俊敏性
  3. データベース管理オーバーヘッドの減少
  4. ライフサイクル管理の減少および簡略化
  5. 総所有コスト(TCO)面でのメリット

 

DBaaSのメリット

 

仮想化でコストを節約

1クリックの管理操作

DBaaSは異種およびサイロ化したデータベースを容易に一元管理します。新しいデータベースリクエストのチケット提出など、面倒かつ時間のかかるタスクをセルフサービス機能としてのロールベースアクセスの提供により排除するため、膨大な時間を節約し、展開時間/タイムトゥバリューを加速します。

DBaaSでより迅速なパフォーマンスを実現

ビジネスニーズに合わせて拡張

データベースの迅速なパフォーマンスによって、保管された主要データに必要な時にアクセスしてビジネスインサイトを手に入れましょう。オンデマンドで大量のトランザクション処理を行い、ハイシーズン後は過剰分を支払わずに再び縮小する必要のある季節性eコマース企業、または四半期末報告書など、変化するビジネス要求に応えられるよう、DBaaSは迅速に拡張するオプションを提供できます。 

サービスとしてのデータベース(DBaaS)のセキュリティ

データを保護

クラウドベースのインフラストラクチャーを活用することで、セキュリティはお客様のデータベースを含めたプラットフォーム全体に統合および適用されます。今後は、サイロ化したセキュリティ慣行がコンピューティング、ネットワーク、そして仮想化環境全体に断片的に適用されることなく、脆弱性や攻撃につながるギャップや不整合に悩む必要もありません。 

DBaaSの運用効率

運用効率の増大

DBaaSはサービスであるため、スモールスタート後に1ノードずつ増やしてビジネスを中断せずに拡張できます。組織はシステム規模の成長に応じて拡張できるため、費用対効果も大幅に改善されます。一度に1ノードまたは複数追加して、不要となったリソースはスピンダウンすることで、ITチームは高額な過剰分を請求されずに済みます。 

インテリジェントなデータベース

生産性を高める 

DBaaSは、1クリックのパッチ適用とアップグレードオプションを提供しており、こうしたタスクの実行に必要な手順も自動化します。インテリジェントなデータベース運用では、こうしたタスクを実行するにあたってシステムをシャットダウンする必要がなくなります。ユーザーはアップグレード中も作業を続けられるため、ユーザーとデータベースの生産性を維持しながら、よりビジネスを飛躍させるタスクに注力できるようになります。

従来型DBaaSに足りないものは?

コンプライアンス

データベースの健全性のみならず、組織全体の健全性にとっての鍵を握っているのが、データベースのコンプライアンスとセキュリティです。 環境内の潜在的脅威の特定は、顧客および組織のデータ保護のポイントになります。 データ漏洩は、顧客と会社の間の信頼関係を損ね、将来的なビジネスを阻害しかねないため、大きな犠牲を伴います。 環境が  Sarbanes-Oxley、PCI、およびHIPAA/HITECHなどの規制コンプライアンスに該当することの確認は重要です。こうして、必須要件を満たしていない場合には、監査および調整措置を通じて対処できるようになります。

会社の基準

組織が自社のベストプラクティスを廃止しているのは、それが従来型DBaaSの完全なマネージド環境を消費しているからです。 こうした画一的なアプローチは、大半の組織が自社のビジネスアプローチに合わせるために必要なカスタマイゼーションを排除してまいます。 DBaaSは一般的に単一ベンダーおよび単一クラウドモデルであるパブリッククラウド内にホステッドされており、これはハイブリッドクラウドのシナリオにとって理想的ではありません。  

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