学校・教育業界
Nutanix クラウドインフラストラクチャー (NCI)
アプリケーション
導入によるビジネスのメリット
「今回導入したプライベートクラウド基盤の性能が高く、SEの作業負荷が大幅に軽減されました。大学のシステムは時期により負荷が高くなりますが、Nutanixのおかげで状況に応じてパフォーマンスを最適化することができます。DX推進でシステムの負荷が高まる中、柔軟に対応できるNutanixのアーキテクチャーに大きな期待を寄せています」
産業と大学は車の両輪のように一体となって時々のニーズを満たすべきであるという「産学一如」を建学の理想に掲げる九州産業大学。同校は2020年度に創立60周年を迎え今後10年間で取り組むべき事項をまとめた「中期計画」を策定しています。その最終目標を「文理芸融合のグローバル総合大学へ」と定め、「教育」「研究」「国際化」「産学連携」「社会・地域貢献」「ダイバーシティ」「ブランディング」「経営基盤」という8つの分野で、2030年までに、多様な資質を有する学生の獲得、文理芸が融合した多様な教育プログラムの構築、「学び」の質保証の構築、学生支援の充実、リカレント教育の拡充を目指します。
中期計画の8つの分野に必要なICT基盤は、2年後に事務システム、更にその1年後にはネットワークを入れ替え、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた検討を行なっています。遠隔授業におけるネットワークやインフラの課題解決、大学の根幹をなす事務システムの性能強化や使い勝手の改善、学生や教職員が利用する学習管理システム(LMS)の改善などが急務でした。
九州産業大学 総合情報基盤センター 事務部長の石岡正次 氏は「中期計画の重要な要素の一つがDXです。経営層のITへの期待は高く、理解があり、DXの推進力になっています。総合情報基盤センターは、Nutanixを活用し、ICTによる教育の質の向上と業務の効率化を図ることで、DXをリードし推進します」と語ってくださいました。
「複雑さを増す18ノードのブレードサーバー、ネットワーク、SANストレージを少人数のチームで管理することは、ここ数年、情報基盤センターにとってますます困難な課題となっていました。煩雑なオンプレミス運用や計画停電に対応する必要があり、さらには専門的なITスキルセットも必要でした」
「複雑さを増す18ノードのブレードサーバー、ネットワーク、SANストレージを少人数のチームで管理することは、ここ数年、当センターにとってますます困難な課題となっていました。煩雑なオンプレミス運用や計画停電に対応する必要があり、さらには専門的なITスキルセットも必要でした」と九州産業大学 総合情報基盤センター 事務室長 福田仁志 氏は話します。
Nutanix ElevateパートナーのSCSK株式会社は、効率的な運用および職員負担の軽減のため、データセンターへの移行とNutanix Cloud Platformを利用した基盤構築を提案しました。総合情報基盤センターでは、導入事例の研究やVMware vSANとの比較、Nutanix Prismによる運用評価など、詳細な検証を実施しました。その結果、運用効率と拡張性が飛躍的に向上することが見込めることから、Nutanix Cloud Platform の導入を決定しました。
パブリッククラウドも検討しましたが、コストパフォーマンスに課題があり、従量制の消費形態は大学の予算運用に合いませんでした。パブリッククラウドは、コストの予測や予算化が困難です。それに比べて、Nutanix Cloud Platform は、柔軟で運用しやすく、拡張性の高いクラウドで、予算化しやすい消費形態という大学のニーズを満たしていました。したがって、学園経営陣の支援を得ながら、サーバーを大学の建屋から堅牢性の高いデータセンターに移すプライベートクラウドへの移行を円滑に進めることができました。
データセンター移行時に、Nutanix の Sizer ツールで仮想マシン情報をサイジングしてリソースの最適化を行い、データセンターのラック数や電力消費を削減し、全体的なTCOの向上に繋げました。また、教職員が利用する仮想サーバー群もデータセンターに集約し、Nutanix Prismで効率的に運用することができ、教職員サービスが大幅に向上されました。
福田氏は「旧来システムと比較して、Nutanix Cloud Platformによるホスティングサービスは、Prismにより設定自体が簡素化され、仮想マシンの設定が非常に容易になったため、常駐SEの工数が削減されました。追加検討していた理工学部のサーバーリプレースも、性能・容量上問題ないことが確認できたため、同システムに集約できる予定です。Nutanix の柔軟性もプラスに働いています」と評価します。
一方、学生向けのLMSは、授業に数千人が同時にアクセスするため、大きなパフォーマンスが必要です。 導入前は不安の声もありましたが、Nutanix搭載のHPE Proliant DX を採用したプライベートクラウドにより、高い要求にも難なく対応できる安定したパフォーマンスを発揮し、学内からも高い評価を得ています。
「年2回、非常に集中的な作業負荷に直面する履修システムの課題を改善するために、事務系システムの更新を計画しています。1万人規模の同時アクセスに耐えられるデータベースの性能を重視して、慎重に検討しながらシステムの拡張を検討していきます。さらに、ホスティングサービスを拡充して他学部へも展開し、既存の学部内サーバの統合も計画しています」と、石岡氏は今後の展望を述べています。