自社で培ったNutanix運用管理のベストプラクティスを活用して顧客のクラウド運用を強化
サービスプロバイダー
Nutanix クラウドインフラストラクチャ(NCI)
Nutanix ユニファイドストレージ(NUS)
「お客様のIT基盤をクラウドネイティブなインフラへとモダナイズできるのがClara Cloudです。Nutanixユニファイドストレージを活用したセキュアなクラウドストレージサービスなど、サービスの幅を広げています」
「Nutanixの活用でハードウェアの削減率は2018年末時点で93.3%に達し、IT基盤の障害ポイントが劇的に減りました。その結果、運用管理の工数を減らしながらIT基盤の可用性が大幅に高まり、競争力のある料金で高可用のIaaSサービスをお客様に提供することが可能になりました」
株式会社クララオンラインは1998年に設立されて以来、「次の時代を道づくる」というミッションを掲げ、社会的な課題解決を目指し、企業IT基盤を変革するクラウドソリューション事業と日本企業の中国進出を支援するコンサルティング事業を手がけています。
運用基盤としてパブリッククラウドサービスの利用を第一と考えるクラウドファーストを検討する企業や、自社のプライベートクラウドを実現したいが資産は持ちたくないと考える企業など、多岐にわたる顧客ニーズに応えるため、同社は、エンタープライズ向けIaaS (Infrastructure as a Service) サービスや、Microsoft Azure、AWS(Amazon Web Services) などの主要クラウドのマネージドサービスなどを展開しています。
2018年、クララオンラインのIaaSサービスClara CloudにNutanixのハイパーコンバージド・インフラストラクチャー(HCI) が採用されることになりました。Nutanix Cloud Platform をベースとした新しいクラウドサービスは、初期費用0円のサブスクリプション提供を開始しました。
近年、Clara Cloudの利用顧客が順調に増える一方で、パブリッククラウドへの移行を終えた後にクラウド戦略を見直すお客様が多くいらっしゃいます。パブリッククラウドに移行したお客様が、プライベートクラウドに戻るか、あるいはビジネスニーズに最適なクラウドのハイブリッド運用を選択するなど、クラウド利用のトレンドは一巡しているようです。そのため、インフラストラクチャーの選択肢だけでなく、PaaS/SaaSなどのサービス基盤も見直しています。2022年、同社は、既存のIaaSをさらに拡充するため、新たなサービスの検討を開始しました。
クララオンラインがNutanixを活用したIaaSサービスを始動させた当時、Clara Cloudの前身と言えるデータセンターサービスのIT基盤を抜本的に変革し、ハードウェアの台数を大きく減らして運用管理工数を低減させることが急務でした。
「当時のデータセンターには多数の物理サーバが導入され、ストレージやネットワーク機器を合わせたハードウェアの総計は数千台に上り、運用管理の手間・コストが膨れ上がっていました。1年以内に物理サーバを半減させ、インフラをシンプルにするという経営層からの指示がありました。それがNutanix導入のきっかけでした」とクラウドソリューション事業部 事業部長 本田哲朗 氏は当時を振り返ります。
現在、Clara Cloudは、お客様専用のNutanixクラスターの提供、またはNutanix上で稼働する仮想マシンの提供、主に2つのサービス提供形態で展開されています。HCI環境のほか、IaaSサービスの一環として、初期セットアップや保守、運用管理、システム監視、障害検知、レポートなどを提供しており、お客様は最短でNutanixをクラウドサービスとして利用することが可能です。
さらに、クラウド接続サービスClara Cloud Connectを使うことで、他のクラウドやデータセンターと接続し、データをシームレスにやりとりできるハイブリッドマルチクラウドが実現できます。今回、Nutanix ユニファイドストレージ(NUS) の Files Storageサービスを新たに採用し、セキュアなクラウドファイル共有サービスの提供を開始しました。
クララオンラインは、データセンターサービスを使う顧客への影響を最小限に抑えながら、従来環境からNutanixへデータを移行し、2018年末にはハードウェア937台を削減することに成功しました。さらにNutanix への移行を進めることで、2022年4月時点でハードウェア削減数の累計は約1,500台に及んでいます。
クラウドソリューション事業部 マネージャー テックリードの宇野素史氏は次のように述べています。「Nutanixの活用でハードウェアの削減率は2018年末時点で93.3%に達し、IT基盤の障害ポイントが劇的に減りました。その結果、運用管理の工数を減らしながらIT基盤の可用性が大幅に高まり、競争力のある料金で高可用のIaaSサービスをお客様に提供することが可能になりました」
NutanixへのIT基盤の移行は、ハードウェアの削減以外にもさまざまなベネフィットをクララオンラインにもたらしました。「Nutanixによってハードウェアの削減を推し進めたことで、Nutanixに関して多くの活用ノウハウと Files Storageなどの新たなサービスの知識が獲得できました。その結果、IaaSサービスとしての付加価値を高め、それらをマネージドサービスとして提供するスキルが習得でき、お客様のベネフィットに直結したClara Cloudサービスの強化につながりました」と本田氏は語ります。
「お客様のIT基盤をクラウドネイティブなインフラへとモダナイズできるのがClara Cloudです。Nutanixユニファイドストレージを活用したセキュアなクラウドストレージサービスなど、サービスの幅を広げています。さらに、データベースサービスやコンテナサービス、ネットワークセキュリティなど、Nutanixのさまざまな機能により、次世代のクラウドサービスを強化していきたいと考えています」と本田氏は今後の展望について語ってくださいました。