執筆者:シニアプロダクトマーケティングマネージャー Alexander Almeida
エンタープライズストレージの世界では、データ管理はまるで交響曲を指揮するかのようです。複数のセクション(ブロック、ファイル、オブジェクト)、さまざまな楽器(アプリケーションやワークロード)、そして拡大し続けるオーケストラ(増え続けるデータ量)があります。指揮者の課題は、全ての要素が完璧に調和させ、滞りなく演奏させることにあります。
優れた交響楽団がそうであるように、ストレージインフラにも「使いやすさ」「高い性能」「優れた拡張性」が求められます。
Nutanix Unified Storage(NUS)5.3 は、まさにその舞台に立つために設計されています。
本日、NUS 5.3 の一般提供(GA)開始をお知らせします。本リリースは、次の 3 つの重要な点でデータ管理機能を強化するよう設計されています。①メンテナンスや日常業務をより容易にし、革新的なプロジェクトに費やす時間を増やすこと②最も負荷の高いタスクを高速化すること③現在および将来のニーズに合わせてワークロードを拡張できるようにすることです。今回の発表はこれだけではありません。Nutanix は、Nutanix Data Lens をオンプレミス環境にデプロイする新たな方法も発表いたしました。詳しくは、こちらのブログ記事をご覧ください。
現代の企業は、ますます複雑化するストレージ環境に対峙しています。人工知能(AI)や機械学習(ML)、HPC ワークロードは膨大なスループットを要求します。リモートやエッジ拠点では、シームレスなデータ同期が不可欠です。法規制要件は管轄区域を超えて増加の一途をたどっています。そしてその間も、非構造化データは指数関数的に増大し、従来のストレージアーキテクチャでは対応が追いつかなくなっています。
従来のストレージシステムでは、こうした変化への柔軟な対応が困難です。複数の分断されたプラットフォームの管理を余儀なくされ、それぞれが独自の管理インターフェース、アップグレードサイクル、運用上の複雑さを抱えています。その結果、IT チームはイノベーションを推進するよりも、システムの維持管理に多くの時間を費やすことになってしまいます。
NUS 5.3 は、こうした課題に正面から取り組むべく設計されました。ブロック、ファイル、オブジェクトストレージを統合したソフトウェア定義のデータサービスプラットフォームを提供し、管理が容易で、運用効率が高く、拡張がシンプルな統合ソリューションを実現します。
優れた交響曲は、技術的な正確さのみで成立するものではりません。複雑な楽曲を誰もが理解し、楽しめることが重要です。同様に、NUS 5.3 では、ユーザビリティが強化され、複雑なストレージ操作を合理化された直感的なワークフローへと変革します。
NUS 5.3 で改善されたユーザビリティには次のようなものがあります。
ガバナンスとコンプライアンスの強化:ディレクトリクォータや Active Directory 向けセキュア LDAP などの機能により、ストレージプラットフォームの制約を回避することなく、迅速にコンプライアンス要件に対応できます。監査準備時間の短縮と、コンプライアンス要件への準拠維持にも役立ちます。
ダークサイトでの保守の簡素化:本リリースでは、クラスタへのアップグレードファイルの直接アップロード機能が追加され、高いセキュリティが必要なエアギャップ環境におけるアップグレードを迅速かつ容易にする改善を実施しました。これにより、従来必要だった Web サーバーの設定が不要となります。
交響曲は、各パートが最高の能力を発揮して初めて真価を発揮します。NUS 5.3 は、ストレージインフラがビジネスのボトルネックとなることを防ぐために設計されたパフォーマンス強化を実現します。
HPC ・AI/ML アプリケーションのパフォーマンス向上:HPC や AI/ML アプリケーションなどのモダンワークロードは、低レイテンシーでの極限のスループットを要求します。NUS は卓越したパフォーマンスを提供しています。それに加え、今回の 5.3 リリースでは、単一のファイルサーバー VM あたり最大 10GB/s の書き込みスループット を実現しています。これらの機能により、組織内の AI ワークロード、ゲノム解析、金融モデリング、メディアレンダリングなどのワークフローの加速が可能となります。反復処理の高速化は、インサイトの迅速な取得、市場投入までの時間の短縮、優位性の確保につながります。
オブジェクトストレージのスケーラビリティ向上:組織内の環境が拡大すると、総容量ではなくメタデータが課題となるケースが増えています。本リリースでは、オブジェクトのメタデータ性能を 1 メタデータサーバーあたり 20 億オブジェクトに拡張しました。。これは従来リリース比で 167% の向上となります。
Kubernetes 向け高速自動ストレージプロビジョニング:NUS 5.3 では、ボリュームグループの事前プロビジョニングに基づく共有プロビジョニングを改善しました。この機能強化により、共有作成の迅速化、自動化ワークフローや CI/CD パイプラインの改善が図られ、開発者は Kubernetes® 環境でアプリケーションを容易にデプロイできるようになります。結果として、インフラがボトルネックとなる懸念なく、アプリケーションの迅速なデプロイが可能になります。
柔軟なオーケストラは、小規模な室内楽から壮大な交響曲まで規模を拡張できます。NUS 5.3 は、ストレージインフラがニーズに合わせてシームレスに拡張できるよう、スケーラビリティ機能を強化しました。
100:1 ファンインレプリケーションのスマートシンク:エッジコンピューティングはあらゆる場所でデータを生成します。NUS 5.3 では、100 台のソースファイルサーバーから単一のターゲットへのレプリケーションをサポートするスマートシンクデータ統合をサポートします。これにより、店舗、工場、診療所、支店などの最前線拠点からのデータの統合が可能となります。同じ構成で、分析、コンプライアンス、バックアップ運用を容易に一元化できると同時に、各エッジ拠点でのローカルパフォーマンスを維持できます。エッジで生成されるデータが増加している現在、この機能は重要です。AI をデータの近くで活用できるため、エッジでの推論精度が向上し、結果として全拠点にわたるリアルタイムのデータ駆動型対応が可能となります。
ハイブリッド・マルチクラウド階層化機能の拡張:データ重力(データグラビティ)は現実のものですが、コスト最適化も同様に重要です。今回のリリースでは、Google Cloud Storage(GCS)および OVHCloud オブジェクトストレージにおける S3 準拠の階層化エンドポイントのサポートが導入され、検証されました。これにより、コールドファイルデータを最もコスト効率の高いクラウドストレージに自動で移動させる高度なデータライフサイクルポリシーを設定可能になり、オンプレミスのストレージコストを削減し、データのアクセス性を維持できます。クラウドプロバイダーは、地理的条件、コンプライアンス要件、コスト条件に最適なものを選択できます。
使いやすさの向上、パフォーマンスの向上、スケーラビリティの向上を組み合わせることで、単なる各要素の合計以上の価値を創出します。業務をシステムに合わせるのではなく、ビジネスニーズに柔軟に応えるストレージプラットフォームを実現します。
NUS 5.3 を導入することで得られる主なメリットは次のとおりです。
NUS は、スケーラブルで柔軟かつ堅牢な、データ集約型ワークロードにも対応可能な包括的ストレージソリューションです。NUS 5.3 では、複数のサイロ化されたソリューションを不要にし、全てのストレージシステムを一元管理できます。データがこれまで以上に重要となる現代において、効率性と運用上の成功を推進します。
Nutanix Unified Storage 5.3 の実力をぜひご体験ください。詳しくは、NUS の Web ページをご覧ください。または、Nutanix 担当者までお問い合わせいただき、NUS 5.3 がお客さまのデータ交響曲をいかに最適化できるかをぜひご相談ください。
現在のビジネス環境では、ストレージは追随する存在ではなく、ビジネスを成功に導くための名演の指揮者として機能すべきです。
© 2025 Nutanix, Inc. All rights reserved. Nutanix, the Nutanix logo and all Nutanix product and service names mentioned herein are registered trademarks or trademarks of Nutanix, Inc. in the United States and other countries. Kubernetes is a registered trademark of The Linux Foundation in the United States and other countries. All other brand names mentioned herein are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s).