Nutanix Cloud Platform、NVIDIA AI データプラットフォームを基盤としたエンタープライズ向けエージェンティック AI を強化

執筆者:カウシク・ゴーシュ、アレックス・アルメイダ

Nutanix Cloud Platform(NCP)ソリューションは、NVIDIA AI データプラットフォームの革新的な技術を活用し、エンタープライズがエージェンティック AI でビジネスを変革する支援をします。

NCP は、エンタープライズ IT をエージェンティック AI の時代へと導きます。これにより、業界リーダーの企業は、ビジネスデータの価値を最大化し、インサイトに基づく意思決定を促進する分散システムのシームレスなデプロイメント・運用が可能になります。Nutanix Cloud Platform(NCP)は、NVIDIA AI データプラットフォームのリファレンスデザインを基盤とし、Nutanix のストレージ(NUS)、仮想化(AHV)、ストレージ OS 機能(AOS)と、NVIDIA の高速コンピューティングやネットワーク、AI ソフトウェアを統合します。これにより、企業が保有する膨大なデータを、意思決定に活用できる実用的なインテリジェンスへと変換することが可能になります。

Nutanix Unified Storage(NUS)は、性能とスケーラビリティの厳格な基準を満たす NVIDIA 認定のエンタープライズストレージソリューションです。NUS は、エンタープライズ向けの AI ワークロードに対応するソフトウェア定義のエンタープライズストレージを提供し、Nutanix と NVIDIA の技術を活用したフルスタックの AI ソリューションのシームレスなデプロイを可能にします。

エンタープライズに向けて構築されたデータプラットフォームで AI 推論を強化

企業はかつてない規模で膨大なエンタープライズデータを生成しています。しかし、その大半は非構造化データであり、規模と複雑さが極めて大きいため、モダン AI アプリケーションはエンタープライズデータの一部しか利用できていないのが実情です。従来のストレージやコンピューティングアーキテクチャでは、シームレスなオーケストレーションと超高速データ転送を要するエージェンティック AI などの高度な AI ワークロードを支えるのは困難です。

こうした課題に対応するため、NCP は NVIDIA AI データプラットフォームと統合し、膨大なデータセットを効率的に処理、取得、転送する高性能インフラソリューションをエンタープライズに提供します。NCP は、NVIDIA Blackwell GPU、NVIDIA BlueField-3 DPU、NVIDIA Spectrum-X ネットワーキング、NVIDIA AI Enterprise ソフトウェアを活用し、構造化データ、半構造化データ、非構造化データの継続的かつほぼリアルタイムの処理を必要とするユースケースに対応し、迅速なインサイトの抽出、取得を可能にします。

さらに NCP は NeMo Retriever マイクロサービスによる NVIDIA AI-Q Blueprint を搭載し、リアルタイムのデータ検索を高速化します。ボトルネックの排除により、エンタープライズはデータを最大限に活用し、シームレスなスケーリングと AI 主導の業務最適化ができるようになります。こうした次世代アプローチを通じて、企業はデータの制約から解放され、イノベーションとビジネスの成長を加速できるようになります。

Nutanix ユニファイドストレージ:一貫性、拡張性、柔軟性、セキュリティを備えた「データのヒーロー」

スーパーヒーローが世界の安全を守る揺るぎない使命を持つように、Nutanix ユニファイドストレージ(NUS)は、AI モデルが必要とする膨大なデータニーズを AI データのライフサイクル全体を支える、堅牢で一貫性のあるデータプラットフォームです。Nutanix クラウドプラットフォーム(NCP)の一部である NUS は、ファイル、オブジェクト、ブロックの統合ストレージサービスを、セキュリティ、分析、ガバナンス機能とともに提供し、エンタープライズワークロードに対応します。ソフトウェア定義のアーキテクチャは、優れたスケーラビリティと柔軟性を提供し、オンプレミス、エッジ、クラウドを問わず、任意の認定 OEM サーバーやインフラでのデプロイメントを可能にします。

NUS の主な特徴は以下のとおりです。

  • スケーラブルな高性能ストレージ:NUS は、AI ライフサイクルのあらゆる段階に対応する、単一のエンタープライズ向けストレージプラットフォームです。わずか 1TiB からペタバイト規模、数十 GB/秒のスループットまで拡張可能で、エッジでの未加工データ収集から大規模データレイク、AI モデルのファインチューニング、リアルタイムの AI エージェントの意思決定までサポートします。
  • ハイブリッドとマルチクラウドの柔軟性:NUS は、ソフトウェア定義のストレージソリューションとして、オンプレミス、エッジ、パブリッククラウドのいずれの環境でも、認定された OEM サーバーやインフラへの導入をサポートします。シームレスなデータモビリティ、ジオフェデレーション、サードパーティのストレージからのデータ移行機能を備えており、AI ワークロードのデプロイメントにおいて、プライベートクラウドとパブリッククラウドの境界を橋渡しします。
  • データ管理とセキュリティ:NUS は、豊富なデータサービスプラットフォームにより、データ管理を簡素化し、エンタープライズによる複雑な AI/ML ワークフローの処理を容易にします。また、SaaS ベースのデータセキュリティソリューションの Nutanix Data Lens との連携により、ランサムウェアへの耐障害性、データガバナンス、データライフサイクル管理などの機能を提供し、AI データパイプラインのセキュアな管理を可能にします。
Nutanix Enterprise Data Platform

 

NUS がエンタープライズ向けの高性能 AI ワークロードに最適なストレージソリューションである主要な理由は、以下の機能強化によるものです。

  • NVIDIA 認定ストレージ:NUS は、NVIDIA 認定ストレージソリューションとして認定されました。この認定は、NUS がエンタープライズにおけるエージェンティックAI ワークロードに求められる厳しい性能および拡張性の要件を満たすことを証明するものとなります。NUS は、ノードごとにラインスピードに近い性能をサポートできます。
  • NVIDIA GPU-Direct Storage:モダンAI ワークロードにおいては、GPUの効率を最大化するために、データの高速な取り込みと取得が必要です。NUS は NVIDIA GPU-Direct Storage をサポートしており、ストレージと GPU 間の直接データ転送を可能にすることで、CPU のボトルネックを低減し、低レイテンシ―かつ高スループットな AI データアクセスを実現します。
  • MLPerf ストレージベンチマークのリーダー:NUS は、独立した AI ベンチマークスイートの MLPerf Storage Benchmark において業界をリードする性能を実証しました。ベンチマークテストの 1 つで、NUS は 1,000 を超える NVIDIA H100 GPU のシミュレーションに成功し、画像分類ワークロード(ResNet-50)において、競合する他の AI ストレージソリューションを上回る性能を発揮しました。
  • ハイブリッド・クラウドでの一貫性のある性能:ソフトウェア定義ソリューションの NUS は、オンプレミス、エッジ、パブリッククラウドにデプロイできます。デプロイの環境を問わず、NUS はリニアに拡張し、一貫した性能を発揮します。MLPerf ストレージベンチマークにおいて、NUS の主な性能数値の一部は、コンピュートとストレージリソースを必要に応じて迅速に起動可能なパブリッククラウド環境で計測されたものであることは特に注目すべき点です。

データ管理とセキュリティ: AI ワークロードを拡張するカギ

エンタープライズによる AI の導入が進むなか、さまざまな環境にわたる膨大な量の非構造化データをいかに管理するかが重要な課題となっています。AI の成功には、性能と拡張性に加えて、セキュアで効率的、インテリジェントなデータ管理が不可欠です。

NUS は、オンプレミス、エッジ、クラウドを問わず柔軟にデプロイできる単一のプラットフォームであり、AI ライフサイクルのあらゆる段階におけるデータ管理をシンプルにします。レプリケーション、マイグレーション、グローバルネームスペースなどの機能が組み込まれており、複数環境間でのデータの可動性とアクセシビリティを簡素化します。また、Nutanix Central 管理プラットフォームを使用し、組織内全ての NUS を SaaS ベースの単一のインターフェースでグローバルに一元管理できるため、強力な管理体制を構築できます。

Data Lens は、NUS と AWS S3 上の非構造化データに対してインテリジェントなデータセキュリティとコンプライアンスを提供し、高度なデータセキュリティ、ガバナンス、ライフサイクル管理を実現します。主な機能は以下のとおりです。

インテリジェントなデータ管理、保護、ガバナンスを統合し、NUS は、データの環境を問わず、AI ワークロードの拡張性、セキュリティ、効率性を維持します。

One Platform to Simplify Data Management

Nutanix クラウドプラットフォーム:フルスタックの AI ソリューション

Nutanix クラウドプラットフォーム(NCP)は、Nutanix Kubernetes® プラットフォームNutanix Enterprise AI(NAI)Nutanix CentralNutanix クラウドマネージャー(NCM)などで構成される包括的なハイブリッドクラウドインフラソリューションであり、Nutanix ユニファイドストレージ(NUS)は、その中核を担う重要なコンポーネントです。NCP は、オンプレミス、エッジ、パブリッククラウドの各環境にまたがる IT 運用を統一し、効率化するために設計されています。先進的かつ高性能なエンタープライズストレージ、クラウドデータサービス、自動化、統合を組み合わせており、AI インフラをセキュア、効率的に構築・管理・最適化し、統合インターフェースで効率的に一元管理できます。

Nutanix Cloud Platform: GPT-in-a-Box

まとめ:Nutanix、NVIDIA と連携しエージェンティック AI のデプロイを促進

エージェンティック AI が業界を変革するなか、NCP と NVIDIA AI Data Platform を基盤とする Nutanix ユニファイドストレージ(NUS)の革新により、企業はデータをほぼリアルタイムでビジネスインサイトに変換できる新たなクラスの AI インフラを入手できます。これにより、企業はイノベーションを加速し、生産性を向上させ、具体的なビジネス価値を創出するフルスタックのエージェンティック AI ソリューションをデプロイできるようになります。

Nutanix クラウドプラットフォームと Nutanix ユニファイドストレージがどのように AI を強化できるかを Nutanix AI ソリューションのページでご覧いただけます。また、Nutanix 製品はテストドライブでお試しいただけます。エンタープライズにおけるエージェンティック AI 導入に是非お役立てください。

©2025 Nutanix, Inc. All rights reserved. Nutanix, the Nutanix logo and all Nutanix product and service names mentioned are registered trademarks or trademarks of Nutanix, Inc. in the United States and other countries. All other brand names mentioned are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s). Certain information contained in this content may link or refer to, or be based on, studies, publications, surveys, and other data obtained from third-party sources and our own internal estimates and research. While we believe these third-party studies, publications, surveys, and other data are reliable as of the date of publication, they have not independently verified unless specifically stated, and we make no representation as to the adequacy, fairness, accuracy, or completeness of any information obtained from a third-party. Our decision to publish, link to or reference third-party data should not be considered an endorsement of any such content. Statements on results, benefits, savings or other outcomes depend on a variety of factors including their use case, individual requirements, and operating environments, and should not be construed to be a promise or obligation to deliver specific outcomes.