執筆者: Steve Carter, Allan Waters
2025年5月8日
ハイパーバイザーを必要とせず、クラウドネイティブアプリケーションの永続データ管理をあらゆる場所で標準化
Nutanix Cloud Native AOS(CN-AOS)ソリューションは、Nutanixのストレージ機能をコンテナ化し、エンタープライズレベルのレジリエンス、日々の運用、およびセキュリティを、パブリッククラウドかベアメタルサーバー1上にデプロイされた異なる環境のKubernetes®クラスタに統合します。1
これにより、ハイパーバイザーを使用することなく、クラウドネイティブアプリケーション環境への永続データサービスの統合が可能となり、コンテナ化されたアプリケーションとそのデータを、従来の仮想化データセンターと同様にシームレスに管理・移動できるようになります。
コンテナ化されたアプリケーションは、Kubernetesによってオーケストレーションされた複数のマイクロサービスで構成され、エンドユーザーに機能を提供します。
これまでクラウドネイティブのマイクロサービスは、主にステートレス(状態を持たない)であり、各ハイパースケーラーが提供するデータ永続性レイヤと分離された、制御されたモノリシックな環境で提供されてきました。
しかし、ベアメタルを含むハイブリッドクラウド全体でコンテナをデプロイするには、多様なKubernetes環境での永続データ管理に対する新たなアプローチが必要です。
PaaSのデータサービスを使って構築されたアプリケーションは、そのベンダーのパブリッククラウドでしか展開できないケースが多くあります。また、アプリケーションがAvailability Zone(AZ)、リージョン、あるいはパブリッククラウド全体の障害によってフェイルオーバーする必要がある場合、復旧のためには移行先にもデータ永続性レイヤが存在している必要があります。これはKubernetesアプリernetes-ndk.pdf?icid=627YYT2HA2PBVケーションとは別に管理される必要があり、障害時のフェイルオーバーリスクが高まる原因となります。
Kubernetesアプリケーションの内部に永続データを保持することで、これらの課題の両方を解決し、マイクロサービスやKubernetesが本来提供する「柔軟なデプロイメント」と「リスクの低減」というメリットを実現します。
2024年3月にリリースされた「Nutanix Data Services for Kubernetes (NDK)」は、Nutanix Cloud Infrastructure(NCI)上で稼働するKubernetesクラスタ向けに、これらの課題を解決します。Cloud Native AOSは、このNDKの機能をハイパーバイザーを必要としないコンテナ化ワークロードにも拡張します。Nutanix AOSストレージをKubernetes内で動作するマイクロサービスとして提供することで、フル機能のエンタープライズストレージシステムをアプリケーションに統合できます。
Cloud Native AOSは、クラウドネイティブワークロードに対し、ハイパースケーラーにはない災害復旧とアプリケーションモビリティを可能にします。
アプリケーションとその関連データを一体のものとして管理できることで、外部サービスに保存されているデータとは異なり、コンテナ化アプリケーションの管理がシンプルになります。
これにより、クラウド間、オンプレミス間、あるいは異なる環境間でのアプリケーションとそのデータのレプリケーションが柔軟になり、レジリエンス(回復力)が高まります。
また、ユーザーの近くにワークロードをデプロイしてレイテンシー(遅延)を最小化したり、インターネット接続への依存を減らしたりする必要が高まる中、開発者のニーズに応じてクラウドやデータセンターでのデプロイメントも必要です。多くの企業はコスト管理の観点からオンプレミスのデプロイを好みますが、需要の急増時にはクラウドへのスケールアウト(バースト)が求められることもあります。
Cloud Native AOSは、こうした多様な展開オプションを一貫した運用モデルで管理・保護できる柔軟性を提供します。これにより、開発者はプログラム上でストレージの割り当て、使用状況、暗号化、バックアップ、管理方法を定義でき、生産性を最適化し、日々の運用をシンプル化できます。
Cloud Native AOSは、成熟したNutanix AOSアーキテクチャの強みを活かしています。これはユーザースペースで完全に構築された分散ストレージシステムにより実現されています。
この技術をKubernetes管理のコンテナ内で動作するマイクロサービスとしてリプラットフォームすることで、Nutanix AOSストレージのコアとなるデータ管理機能をKubernetesアプリケーションに提供します。具体的には、レジリエンスのビルトイン、暗号化、高パフォーマンス、QoS、アプリ中心のスナップショット、災害復旧機能などが含まれます。
これらの成熟した機能をKubernetes環境に統合することは、Nutanix Cloud Platformソリューションの次なる進化を意味し、企業がNutanixのセキュアでスケーラブルかつ効率的なクラウドネイティブソリューションに引き続き信頼を寄せることができます。
今回の発表時点で、Nutanix CN-AOSのAWS EKS(AmazonのマネージドKubernetesサービス)環境への対応は、2025年Q2からQ3に一般提供が開始される予定です。これは、Amazonのサービスを活用している顧客に大きなメリットをもたらします。
また、オンプレミスのベアメタル展開向けのサポートも現在開発中であり、これはエッジ展開にも最適なソリューションとなる見込みです。
SB C&S株式会社 ICT事業本部 技術本部 荒川直樹氏は次のように述べています。「私たちはCloud Native AOSを心より歓迎します。早期アクセスプログラムに参加して、Cloud Native AOSがAI時代における複雑なITインフラをモダナイズする上で不可欠なソリューションであると確信しています。」
Cloud Native AOSは、すべてのワークロードを単一のプラットフォームで管理するという私たちのビジョンにおける重要なマイルストーンです。仮想マシンとコンテナを統一されたプラットフォームで管理できる能力は、企業にとって運用を簡素化し、重複したリソースを削減し、イノベーションへの投資と技術的負債の解消を同時に実現する道を開きます。
一つの統合プラットフォームに集約することで、Nutanixは今後も、ハイブリッドクラウドの世界で企業が革新と成長を遂げるためのツールを提供し続けます。
追加情報:
Nutanix Kubernetes® プラットフォーム:Kubernetes の管理における最も困難な課題を解決するために構築されたプラットフォーム
1- 現在開発中
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