プリンシパルテクニカルマーケティングエンジニア
Dwayne Lessner
Nutanix のフラッグシップカンファレンス「.NEXT 2025」が 2025 年 5 月 7日~9 日 にワシントンD.C.で開催されます。今回の .NEXT では、Nutanix Cloud Clusters(NC2)ソリューションに関する注目の発表が数多く予定されており、これらは今後数か月以内のリリースで順次提供される見込みです。本ブログでは、今回の発表内容の概要をご紹介します。
Nutanix は一部の厳選された顧客に対し、プライベートプレビューの一環として NC2 on Google Cloud への早期アクセスの提供を開始しました。このプライベートプレビューが順調に進めば、6 月 20 日からパブリックプレビューを開始する予定です。パブリックプレビュープログラムへはこちらからお申し込みいただけます。
Nutanix の MST 機能は AWS ユーザーから大きな支持を得ており、当初は Nutanix Objects Storage と AWS S3 プラットフォームへの Nutanix ベースのスナップショットのレプリケーションをサポートしていました。特に、VMware Cloud on AWS を利用していたユーザーにとっては、データ保護のユースケースで NC2 に移行する際に役立っています。
今回、同じ機能セットが Azure ユーザーにも提供され、スナップショットの Azure Blob Storage への送信がサポートされます。Azure 向け MST は、パイロットライトやゼロコンピュートデプロイメントにも対応する予定です。パイロットライトおよびゼロコンピュートのアーキテクチャについて詳しくは、関連ブログをご覧ください。
パイロットライトまたはゼロコンピュートデプロイメントによる MST ディザスタリカバリ。
MST サービスは、Prism Central マーケットプレイスから直接デプロイできるため、シンプルで一貫性のある運用インストールを実現し、コマンドライン使用の必要性を低減します。マーケットプレイスのサポートは、プライベートな Prism Central デプロイメント、NC2 on AWS、NC2 on Azure でご利用いただけます。
Prism Central で MST をデプロイできます。
マルチサイトのサポートにより、Nutanix のユーザーは、非同期レプリケーションまたは NearSync レプリケーションを使用して 1 つの Nutanix クラスタから別の Nutanix クラスタにプライマリコピーを送信すると同時に、スナップショットのセカンドコピーを Nutanix Objects Storage、AWS S3、Azure Blob Storage などのサポートされている MST ストレージに送信できます。
これにより、規制の厳しい環境でも、異なるリージョンに複数のデータコピーを保持し、ニーズに応じたさまざまな復旧時点目標(RPO)と復旧時間目標(RTO)をサポートします。
事業継続計画に基づいて複数のコピーにアクセス可能できます。
NC2 のプライマリストレージは、ローカルに接続された NVMe ディスクに由来し、CVM がデータを永続化するために使用する最初の階層です。NC2 ポータルで NC2 インスタンスをプロビジョニングする際、クラスタ内の各ベアメタルノードに、Elastic SAN からのボリュームをリモートストレージとして、ストレージボリュームを追加できます。これにより、ベアメタルノードを追加することなく、ビジネスニーズに合わせてストレージを拡張できます。
Azure で Elastic SAN を有効にしてストレージ容量を増加させる際のノードレイアウト。
Elastic SAN ボリュームをクラスタに追加すると、クラスタ全体に一律に追加されます。ストレージの総量は、追加できる最大ストレージに関する同じ AOS の制限に従います。一方で、最大ストレージがベアメタルノードのローカルストレージ容量の 4 倍を超えてはならないという制約が追加されます。
NC2 ポータルを通じて、最初の導入時に少量のリモートストレージを追加し、後でさらに追加することができます。NC2 を使用したディザスタリカバリのユースケースでは、少量のリモートストレージを搭載した 3 ノードクラスタをデプロイして、高速リカバリが必要な Tier-1 ワークロードをカバーできます。
ニーズの変化に応じて、後でストレージを拡張することも可能です。フェイルオーバー時には、Prism Central のプレイブックや、NC2 ポータルを使用して NC2 ノードを追加し、3 つのベアメタルノードで供給されない RAM 使用量をカバーできます。
Nutanix は、AWS の i7 ファミリーのベアメタルインスタンスの発表にあたり、Nutanix Cloud Clusters(NC2)ソリューションのサポートを提供します。新しいインスタンスタイプ i7 と i7ie は、第 5 世代の Intel Xeon Scalable プロセッサ(Emerald Rapid)へのアクセスを提供し、新たなユースケースと既存のワークロードを強化します。
AWS ベアメタル | 構成オプション | |||
---|---|---|---|---|
.metal コンピュートインスタンス | i7i-24 | i7i-48 | i7ie-24 | i7ie-48 |
プロセッサーコア | 48 | 96 | 48 | 96 |
メモリ構成 | 780 GB | 1.5 TB | 768 GB | 1.5 TB |
ローカルストレージ(NVME) | 22.5 TB | 45 TB | 60 TB | 120 TB |
オプションの EBS ストレージ | 15-90 TB | 15-180 TB | 15-240 TB | 15-180 TB |
この新しいプロセッサは、AI および機械学習アプリケーションのパフォーマンスと効率を大幅に向上させるよう設計された Advanced Matrix Extensions(AMX)を標準でサポートしており、専用の GPU を必要としません。Nutanix は、AOS 7.0 および AHV 10 のリリースにおいて AMX のサポートを追加しており、これらは既に NC2 で利用可能です。ユーザーは、Nutanix KubernetesⓇ Platform(NKP)を NC2 上で実行し、TensorFlow や PyTorch などのワークロードを既存のワークロードと共に実行できます。さらに、AWS の最新の Nitro SSD 上の Nutanix Database Service(NDB)ソリューションを使用して、ローカルストレージの拡張、オプションの EBS 統合、最適なデータベースパフォーマンスなどの新機能を活用できます。
i7 インスタンスは、i4i インスタンスと比較して 1 GB あたりのコスト削減、高い CPU クロックスピード、および柔軟なストレージスケーリングを提供します。ユーザーは、Nutanix の異種クラスターサポートを活用して、古い NC2 クラスタ(i3en/i4)から i7 インスタンスへの移行を簡単に行い、ノードごとに段階的なアップグレードが可能です。 以下の動画で、移行プロセスの実際の様子をご覧いただけます。このプロセスは、i3en や i4 から i7 インスタンスへの移行でも同様に行われる予定です。
NC2 on AWSで提供されるこれらの新しいインスタンスにより、大規模に運用しているお客様でも柔軟に対応できるようになり、パブリッククラウドへの移行時にさらなる集約とコスト削減が可能になる可能性があります。
Flow Virtual Networking(FVN)は現在、AWS ネットワークから外部に出る全てのトラフィックに対して 1 つのゲートウェイのみをサポートしています。このゲートウェイはクラスタ内のベアメタルホストのいずれかにある Elastic Network Interface (ENI) に接続されています。
将来的には、全ての FVN ユーザー VPC に専用の ENI(下図に示すポイントツーポイント、P2P リンク)が割り当てられる予定です。この将来的な改善は、NC2 上で稼働するワークロードの可用性と帯域幅を強化することを目的としています。ゲートウェイは、NC2 クラスタに自動的に分散されます。
Nutanix のユーザーがネットワークの残りの部分にアドバタイズする FVN サブネットを設定すると、クラスタ全体のベアメタルホスト上に ENI が自動的に作成されます。
Flow Virtual Networking を利用するワークロードに対して、高スループットと高可用性を提供します。
NC2 が提供する、AWS 上でのネイティブネットワーキングによる迅速かつ容易なデプロイは大きな魅力の一つです。ゲスト VM の vNIC IP アドレスは AWS ENI とネイティブに統合され、AHV ネットワーキングサービスによって ENI 上のセカンダリ IP アドレスとして設定されます。
現在は、ホストあたり最大 15 の異なるサブネットしか利用できません。しかし、今後のアップデートにより、AHV が管理するための大規模な AWS CIDR 範囲を作成・割り当てできるようになります。大きな CIDR 範囲から、適切なサブネットの長さを作成できるようになります。
AHV は、AWS のデフォルトゲートウェイへのネットワークルーティングを保証するルールを自動的にプログラムします。各サブネットはローカルゲートウェイを持ち続け、L2 Stretch や IGMP snooping のような既存の機能も引き続き全てサポートされます。
AHV が管理できる大規模な CIDR レンジを割り当て可能になり、AWS におけるネイティブネットワーキング対応のサブネット数を拡張します。
以下の新リージョンで NC2 のサポートが追加されます。ご利用地域での具体的な提供状況については、担当営業までお問い合わせください。
NC2 on AWS の新規追加リージョン
NC2 on Azure の新規追加リージョン:
ハイパースケーラーとプライベートデータセンター間での機能の統一により、ユーザーはビジネスニーズに基づいて最適なロケーションを選択できます。Nutanix は、場所を問わず、Day 2 の運用をシームレスに行えるよう注力しています。クラウドの導入を加速させ、これらの革新的な機能に関する最新情報は、Nutanix の公式ブログで随時お知らせいたします。
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