プレスリリース

東京証券取引所、日本の証券・金融市場を支えるインフラ基盤にNutanixを採用

プレスリリース
2017年8月22日

 

将来を見据えてミッションクリティカルな業務をエンタープライズクラウドで構築
設計工程の生産性向上とシステム運用管理業務の内製化を目指し、導入を決定

ニュータニックス・ジャパン合同会社 (本社: 東京都千代田区、社長: 町田 栄作、以下Nutanix) は本日、「Nutanix Enterprise Cloud Platform」が、株式会社東京証券取引所 (本社: 東京都中央区、代表取締役社長: 宮原 幸一郎、以下TSE) の20を超える情報系システムのインフラ基盤に採用されたことを発表しました。

TSEは、取引所有価証券市場の開設にあたり、株式やCB (転換社債型新株予約権付社債) などの各種売買システムの基幹システムを運営するとともに、上場企業の銘柄管理を担うシステムや投資家等へ情報配信を行うシステムなど、20を超える情報系システムを管理しています。この情報系システムのシステム基盤は、自社システムに適した製品が選択できる自由度の高いシステムとして運用管理を行っているものの、サーバー、ストレージ、ネットワークの3層構造から構成されているため、軽微な構成変更に係る迅速性や拡張に係る柔軟性、迅速性に課題があったと、当時IT開発部 情報システム部長であった坂本忍氏は語っています。「例えば構成変更によって拡張する際、外部のシステムインテグレーターに打診し、その都度時間とコストをかける必要がありました。ユーザーから要望があったときに迅速に環境提供できるような基盤にできないものかと思案していました」。DevOpsの考え方が浸透していたこともあり、運用を意識した基盤を望むようになったそうです。

情報系システム基盤再構築に向けて情報収集を行うなかで、坂本氏の目に留まったのが、Nutanixのエンタープライズクラウドでした。「ある自治体の事例を目にしたときに、とんでもないものが出てきたという印象を受けました。“蛇口をひねったら水が出てくるように、インフラリソースが簡単に用意できる”という、10年以上前から思い描いていた夢のようなシステム基盤が現実のものとして作れるのではと考え始めたのです」と坂本氏。そこで、実際にNutanixから話を聞き、理解を深めました。「我々が理想とした運用を実現するためには、サーバーやストレージなどの異なるコンポーネントを並べて仮想化基盤を構築するか、あるいはハイパーコンバージドインフラストラクチャー (HCI) を採用するかという2つの選択肢が現実解としてありました。しかし、構築に係る生産性の向上、サービス提供開始以降の運用に係る柔軟性、迅速性を考え、HCIの方が優れていると判断しました」と坂本氏。「Nutanixはソフトウェアベンダーです。今回の情報系システム基盤再構築は、ハードウェアを選ぶのではなく、ソフトウェア定義の潮流と我々のニーズを踏まえて、どのソフトウェア技術をどのように展開するのかということが本質にありました」と坂本氏は語っています。

情報系システム基盤再構築に際して、まずは自分たちがどのような運用をしたいのかを前提にコンセプト設計から始めました。サーバー仮想化だけでなく、ストレージやネットワークも含めた仮想化を導入し、アプリケーションとシステム基盤を分離させるため、すべての機能をソフトウェアで制御できる環境を目指しました。また、システム構築や運用管理の手間を軽減するため、情報系システムの全てのアプリケーションを1つのシステム基盤に統合することを目指しました。「まずはセキュリティ強化のためVDIから導入することにしましたが、自分たちが描く理想の運用を実現するには、Nutanixが欠かせないと判断し、最終的には情報系システム基盤の要としてNutanixを選択しました」と坂本氏は語っています。

VDI構築を担当する同部課長 情報システム担当 岩村佳紀氏は、事前に金融機関の事例を聞けた点が大きかったと振り返ります。「我々が目指している仕組みと同じ構成で、仮想サーバーの迅速なデリバリーが定量的な効果として確認できたのです。その後、検証機を借りて実際に試してみたのですが、OSインストールからVDI環境の構築まで、わずか2日程度でできただけでなく、60ユーザーほど収容しても問題なく動かすことができました。別の検証機では、それなりのスペックながら10ユーザーを収容しただけでも動きの鈍さを感じることもありました。Nutanixが仮想環境に適していることが実感できました」と岩村氏は評価しています。

新たな情報系システム基盤は、Nutanixが提供するエンタープライズクラウドプラットフォーム上でCitrixによるVDI環境を先行して稼働させる計画です。その規模は、およそ2,000ユーザーのVDI環境をプライマリセカンダリ両現用構成で構築の予定です。VDIを皮切りに、上場企業の銘柄管理を担うシステムや投資家等へ情報配信を行うシステムなど、全ての情報系システムを対象として計画されています。最終的には、情報系システムのミッションクリティカルなシステムもNutanix上で稼働させる予定です。

特に運用管理は、大きな効果を期待されています。「事前に現状の運用およびクラウド環境で行う運用から約800件の運用項目の洗い出しを行い、各項目の内製化について検討を行った結果、95%を内製化できると判断しました」と同部課長 情報システム担当 柳沢智哉氏は語っています。また、従来の3層構成の構築では多くの時間とコストが費やされてきましたが、「これまで行ってきた基本設計から詳細設計、実装、テストまでのプロセスが劇的に変わるはずです。Nutanix Prismというソフトウェアが、これまでのシステムインテグレーションの工程をすべて補ってくれます。設計部分だけでも半分以下の工数になるのではないかと期待しています」。


本事例の詳細は、以下リンクよりご覧いただけます。
https://www.nutanix.com/jp/company/local-customers/tokyo-stock-exchange

(以上)

Nutanix Inc.について

Nutanixは、クラウドソフトウェアのグローバルリーダーであり、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー・ソリューションのパイオニアです。Nutanixのソフトウェアは世界中の企業に採用されており、プライベートクラウド、マルチクラウドを対象に、単一のプラットフォームにて場所・規模を問わないアプリケーション管理を実現しています。詳細については、www.nutanix.com/jp をご覧いただくか、Twitterをフォローしてください (@NutanixJapan)。

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