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NTTスマートコネクト、セキュアなネットワーク接続とパブリッククラウド接続が可能な2つのIaaS基盤を強化

Nutanix Cloud Platformを活用し、NTTスマートコネクトの俊敏な基盤を実現し、契約者の急増に対応

導入によるビジネスのメリット

  •  IaaS のインフラ導入の内製化と、契約者の急増に対応できる柔軟性とアジリティの実現
  • サービス基盤のパフォーマンスが最大5倍向上
  • 設備収容率1/5削減と、重複排除による30%のデータ圧縮で効率化
 
「Nutanix なら、パラメーター設定し、 1-クリックでディプロイできるため、簡単に環境を構築できます。 これまでのように、ディプロイや初期設定を外部委託せず、自社の運用担当者で内製化できました。これにより、自社の IT の専門性を向上することができました」
– NTTスマートコネクト株式会社 サービスオペレーション部 今田 達也  氏
 
「万一、障害が発生した場合も、リモート接続してログを取得し、その場で迅速に問題の切り分けができるため、安心してサービスを運用できるようになりました」
– NTTスマートコネクト株式会社  サービスオペレーション部 松谷 貫司  氏
 

取り組み

西日本電信電話株式会社の 100% 出資によって 2000 年に設立、堅牢なファシティと IX 直結と多数の ISP とダイレクトにピアリングできる自社データセンターを基盤に、各種サービスを提供している NTTスマートコネクト株式会社。ハウジングをはじめ、基盤サービスから SaaS型サービスまで幅広く提供するクラウド、信頼性の高いコンテンツ配信を可能にするストリーミング、そして AI ログ分析を活用したデータ分析・活用の 4事業を展開しています。 顧客との緊密な距離間で手厚いサービスを提供するなど、メガクラウドとの差別化を図りながら、 IaaS 基盤や付帯する監視・保守サービスなど各種ラインアップを駆使して、顧客の課題解決につながる提案が大きな強みです。

同社は、お客様向けのクラウド基盤を、インターネットはもちろん、全国の学術ネットワーク (SINET) や NTT の閉域網など多様なネットワーク接続を介して提供する 「スマートコネクトVPS」 (VPS) を提供してきました。

2014 年、従来のインフラが EOL( End of Life )を迎え、新たなソリューションが必要になりました。 「当時は 3層構成をベースとした環境でしたが、ストリーミングを提供するお客様のトラフィックがさばけない状況が発生していました。 週 1 回の頻度でシステムが落ちることもあり、リソースが十分ではありませんでした」とサービスオペレーション部の今田 達也氏は当時を振り返ります。

そして、 VPS の IaaS 基盤として、パフォーマンスの課題を克服した Nutanix のハイパーコンバージド・インフラストラクチャー ( HCI ) が採用されました。 それ以来、 Nutanix は耐障害性を実証して来ましたが、 2019 年、再びシステム更改のタイミングとなったことから、 NTT スマートコネクトは、 Nutanix の初期プラットフォームを更新し、 Nutanix Cloud Platform をさらに強化することを決定しました。

ソリューション

2019 年の新たなソリューション検討において、同社にはいくつかの要件がありました。その中でも特に、サービスオペレーションチームにとって、優先度の高いものが2つありました。まず優先されたのは、必要に応じて拡張し、契約者が急増した際にサポートできるアジリティを確保することでした。 2 つ目の優先事項について、今田氏は「特に重視したのは、万が一プラットフォームのサポートが終了しても、サービスを他に転用しやすいかどうかでした」と述べています。

今田氏は、「 Nutanix Cloud Platform は、さまざまなハードウェアで動作可能なソフトウェアなので、2014年以来利用してきた NX シリーズが EOL を迎えましたが、 HPE が提供する HPE ProLiant DX シリーズに刷新する際も不安は全くありませんでした」と語ります。さらに、「はじめて Nutanix を採用した当初は、 HCI によりサーバーやスイッチ、ストレージの障害を個別に切り分ける必要がなくなり運用管理がシンプルになりました。 2019 年の刷新では、 HPE がハードウェアと Nutanix のソフトウェアの双方のサポートを集約して対応してくれる点も大きかったです」と今田氏は付け加えます。

現在、Nutanix の採用は、 VPS のみならず、 NTTスマートコネクトの他のサービスにも広がっています。 多様なパブリッククラウドとの接続を可能にするベアメタル基盤をノード占有型の Hardware as a Services (HaaS) で提供する 「SmartConnect Cloud Platform (SCP) HaaS 」にも採用され、全体で 100ノードを超える規模が運用されています。 「OS の初期インストールまで行ったうえでご利用いただける VPS は小規模のお客さまが多く、自社で運用も含めて行っている大規模のお客さまにはSCPをご利用いただいているケースが多いです。 VPSは SINET 接続が可能なため、文教系のお客さまもご利用いただいており、弊社のサービス用途は多岐にわたっています」とサービスオペレーション部 松谷貫司氏は説明します。

導入効果

Nutanix Cloud Platform 導入して次のような効果が得られました。 「 Nutanix 環境は、初期パラメータを設定し、1-クリックでデプロイできるため、簡単に構成することができます。そこで、これまでのようにデプロイや初期設定を外部に委託するのではなく、自社の運用担当者が社内で行うことにしました。これにより、自社のITの専門性を高めることができるようになりました」と今田氏は語ってくださいました。

また、今田氏は「オールフラッシュを採用したことで最大5倍ほど性能が向上しています。 Nutanix の重複排除も活用しています。 30% ほどデータ圧縮できたことで、ストレージの効率性を高めることができました。 さらに Protection Domain (保護ドメイン) によるバックアップは非常に使いやすいです。ノード全体がダウンするリスクとコストを避けるため、ローカルバックアップで運用しています」と付け加えます。

「データセンターの設置面積を1/5ほど圧縮でき、設備収容率が大幅に改善しました。これはデータセンターを運営する私たちにとって重要な経営指標であり、メリットでもあります。万一、障害が発生した場合も、リモート接続してログを取得し、その場で迅速に問題の切り分けができるため、安心してサービスを運用できるようになりました。VPSやSCPなど多彩なクラウドサービスを提供することで、他の商材を組み合わせながらビジネス展開しやすくなっています」と松谷氏からも好評です。

今後の展開

「お客さまから遠隔地での DR 環境の要望が上がっているため、他のデータセンターへバックアップすることも検討しています。提供サービスの付加価値として DR 環境が整備できれば、さらにサービス展開しやすいはずです」と今田氏は期待を寄せています。さらに、今後の展望について松谷氏は、「 Nutanix Cloud Clusters (NC2) により AWSなどのメガクラウドもうまく活用しながら、お客さまの課題に応えられるようサービスの拡充も行っていきたいです。」と語ってくださいました。

 

※ 写真の左から順に、サービスオペレーション部 主査 田中均幸 氏、同部 今田達也 氏、同部 松谷貫司 氏、同部 担当課長 山根博晶 氏、同部 担当課長 舩越一海 氏