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名古屋市、毎年拡張するICT 基盤として Nutanix Enterprise Cloud を選択

自治体紹介

人口230万人を超える中部地方の政治· 経済·文化の中枢都市。名古屋城や熱田 神宮などの歴史や文化にゆかりのある スポットが点在しており、なごやめしと 呼ばれる独特な食文化も楽しめるなど、 多くの観光客が訪れる魅力あふれる自治 体の1つ。愛知県の県庁所在地。

業界

官公庁、自治体

課題

  • 物理サーバーの障害で復旧までに時間 がかかる
  • サーバールームが容易に拡張できない
  • 仮想マシンごとのリソース使用状況の 把握が困難
  • 5年に1度の更改に合わせた調達にな らざるを得ない
  • システム構成が複雑で年度末の異動に よる引継ぎがスムーズに実施できない

ソリューション

  • Nutanix NX シリーズ
  • Dell EMC XC Coreシリーズ
  • Nutanix Enterprise Cloud OS
    • Nutanix AHV
    • Prism

アプリケーション

  • WSUS(Windows Server Update Services)
  • ウイルス対策ソフト向けパッチ配信用 サーバー
  • 職員向け情報共有ポータル
  • 職員向けファイルサーバー
  • SCCM(Microsoft System Center Configuration Manager)資産管理 ツール
  • SCOM(System Center Operations Manager)イベント監視ツール

導入によるビジネスのメリット

  • 自己修復&メンテナンス機能で障害時でも業務影響なく継続利用が可能に
  • 機器保守費用の低減(1時間保守→翌日対応でも問題ない仕組みに)
  • 従来に比べて3分の1のスペースでサーバー運用を実現
  • CPUやメモリなど仮想サーバーごとのリソース使用状況が容易に把握可能
  • 用途に応じて少しずつ拡張、一括ではなく年度毎の最適な調達を実現
  • 運用がシンプルになり引継ぎも容易に

「職員が減っていくなかでも安定したシステム運用の実現 は至上命題。しっかりやっていくことが求められるなかで Nutanixには安定して運用を行ってもらっています」

総務局行政改革推進部 情報化推進課 情報基盤管理係 係長 西野 智行 氏

「ストレージを導入してしまうと、ベンダに依存せざるを得 ません。Nutanixであれば仕組みがシンプルであり、少人 数でも楽に運用できる。とても助かっています」

総務局行政改革推進部 情報化推進課 情報基盤管理係 前田 敦紀 氏

課題

愛知県の県庁所在地であり、人口が230万人を超える中部地方の政治·経済·文化の中枢都市で ある名古屋市。名古屋城や熱田神宮などの歴史や文化にゆかりのあるスポットが点在しており、 なごやめしと呼ばれる独特な食文化も楽しめるなど、多くの観光客が訪れる魅力あふれる自治体 の1つです。そんな同市において全庁的なシステムの運用管理を行っているのが、総務局行政改 革推進部 情報化推進課です。「現在は働き方改革を推し進めながら、A(I artificial intelligence) やRPA(robotic process automation)といった新たな環境づくりにも積極的に取り組んでい ます」と同課 情報基盤管理係 係長 西野 智行氏は説明します。

そんな同市では、これまで物理サーバーを複数台並べた上に仮想化基盤を整備し、業務システムを構築してきましたが、物理サーバーの障害で障 害復旧までに時間がかかるだけでなく、サーバー台数が増えることで管理負担が大きくなり、その分保守コストも増えてしまっていたと言います。 「少人数でサーバー管理を行っているため、できる限りシンプルな構成にしたいと以前から考えていたのです」と語るのは同係 前田 敦紀氏です。そ んな折、WSUSのサーバーが更改時期を迎えたことで、新たな基盤づくりに取り掛かることになったのです。

ソリューション

入札要件としては、職員だけでも運用できるシンプルな基盤であること、障害時やバージョンアップ時にも止めることなく運用できる環境であること、 サーバーの設置スペースが削減できることなどが盛り込まれ、要求に合致した仕組みとして選択されたのがNutanix Enterprise Cloud でした。「発想 としてはスモールスタートで導入し、うまくいけばその基盤を拡張していけるような環境を目指していました。またベンダーロックインは絶対に避け たいと考えており、調達しやすい環境も意識したのです。その意味で従来のレガシーシステム(サーバー/SANスイッチ/ストレージ)の環境は避け たかったですし、スペース効率も考慮したうえでNutanix Enterprise Cloudが候補に挙がったのです」と前田氏。 初年度に行われたWSUS基盤更改の調達では、NXシリーズを3ノード導入し、次年度は1ノード追加したうえでウイルス対策ソフトのパッチ配信 用基盤として活用、さらに翌年度は本番系で2ノード、DR環境として本番環境とは異なる設置場所にNXシリーズとは異なるハードウェアメーカー の筐体で3ノード追加しており、庁内の職員向けの情報共有ポータルや資産管理ツール、イベント監視ツールなどが順次稼働する計画となってい ます。Nutanix AHV上でNutanix Prism Centralを利用しており、部門からの要求に応じて容易に仮想マシンの払い出しが可能なSelf Service Portal機能の試験的な運用も行っている状況です。「2度ほどのバージョンアップも、システムを止めることなく利用者に負担をかけずに実行できま した」と前田氏。

導入効果

自己修復&メンテナンス機能による保守コストの削減

Nutanix Enterprise Cloudソフトウェアの持つ自己修復&メンテナンス機能により、これまでは1時間以内でのメーカー保守対応を必要としていたと ころが翌日対応で十分になり、保守コストを削減しながらサービスレベルの向上と安定運用につながっています。「万一1台壊れても継続して利用可能 な環境が整備できました。以前はディスク障害時にはRAIDの再構築まで含めて何時間も立ち合いが求められ、リビルドによる性能低下で業務影響 も発生していましたが、今は自己修復機能のおかげでメーカーCEにディスク交換を依頼するだけで済み、復旧も容易で、修復完了までの間のサービス レベル低下や業務影響もありません」と前田氏は評価します。

従来スペースの3分の1でサーバー環境を整備

市役所が利用するサーバースペースは簡単に拡張することが難しく、限られたスペースの有効活用が必要でした。Nutanixを導入したことで、従来に 比べ3分の1ほどのスペースで運用可能になっています。しかも、以前は分散された環境にそれぞれ設置されていたものを集約できたことで、保守 の効率も高まっています。サーバー数が減ったことで消費電力削減への貢献も期待されています。

サーバー構築期間の大幅削減

以前はサーバーの調達からラッキング、ネットワーク接続、物理OSや監視ツールの導入、仮想環境の整備まで多くの時間を必要としていましたが、 Nutanixであればノードを設置し結線するだけで終わります。納品時にはNutanix Enterprise Cloud ソフトウェアやHypervisorの導入も完了し ているため、設置後に特別な設定は不要で、監視もアラート先のメールアドレスを登録するだけ。「構築に数日の期間を要していましたが、Nutanixで あれば数時間で終わります。2年目以降の拡張であれば、ノードを追加するだけで容易に拡張ができます」と前田氏は力説します。

障害時の迅速な切り分けが可能

以前は、仮想マシンごとのリソース使用状況が十分に把握できませんでしたが、Prismであれば仮想マシンごとのCPUやメモリのリソース使用状況 が的確に把握でき、仮想マシンごとのCPU暴走やメモリのひっ迫状態などが瞬時に把握できるようになっています。「以前はサーバーが重い状況の時 は試行錯誤しながら原因究明する必要がありましたが、リソース不足に関しては瞬時に判断できるようになっています」と前田氏。

ベンダーロックインの回避に成功

サードパーティのハードウェア調達も可能なNutanixであれば、ベンダーロックインが回避でき、市場の競争原理によって安価な調達も期待できます。 「ストレージを導入するとベンダ固有の仕組みになるため、どうしてもベンダ任せにならざるを得ません。少人数で効率よく運用するためにも、教育 コストを抑えながらシンプルに運用できるNutani xは我々にとって最適なものです」と前田氏は評価します。東海地震へのリスクも加味すると、サプ ライチェーンの寸断などの課題にも対応できると力説します。

余剰リソースの有効活用で事前検証が可能に

通常利用時の余剰リソースを有効活用できる点も効果の1つに挙げています。「ノード障害時に備えた余剰リソースを活用し事前検証を行うことで、 既存環境の移行が安全に実施できるようになっています。また、さまざまな検証作業で一時的にサーバー環境を作成・利用したいときも、Prism (管理画面)で簡単にサーバー環境を作成・複製できるため、わずか数クリックだけで必要な環境が用意できるようになりました」

従来とは異なる調達方式で必要な環境を必要な時に手配可能に

従来の機器調達は5年間の利用リソースの一括調達を目的とした大規模な予算申請・確保が必要なトップダウン的なアプローチでしたが、今は必 要な環境を毎年拡張していくボトムアップ的なアプローチで調達できるようになっています。「5年後に必要な環境を意識するとどうしてもオーバー スペックになりがちで、技術も陳腐化してしまう恐れも。Nutanixは異なるハードウェア世代・モデルの混在をサポートしているため、毎年小規模な 予算確保で翌年に必要な環境を必要な分だけ、調達することが可能になりました」と前田氏。

今後

今後については、来年度以降も増設する計画があるため、更改が必要なシステムが出てくるタイミングで、少しずつ拡張していく計画となっています。「もち ろんNutanixが名古屋市の完成形というわけではありませんが、新しい環境が我々に役立つものであれば導入すべきで、今後のNutanixのソリューション には期待を寄せています」と語っています。